大家の家賃5000円値上げ通知、拒否することは出来るのか。普通拒否するよね。

2023年9月1日

首都圏のマンション価格はぐんぐんと上昇を続け、「もはや（安月給の）メーカーでは23区内には住めない」
「庶民は都心に家を買えない」などと言われています。今のところ家賃相場まで急上昇はしていませんが、
管理人の賃貸マンションも、管理人が借りた頃と比べると新規店子の家賃は上昇しており、
じわじわと家賃の値上がりが忍び寄っている感があります。

ま、バブル期でも家賃は最後までじわじわと伸び悩み、据え置きだったのですけどね。

さて、大家さんから家賃5000円の「値上げ通知」が来た場合、一旦は拒否することが出来ます。
なぜなら、日本では住んでいる人の権利が強いからです。

値上げ額が納得できないものであれば、明確に拒否の意思を示すことが大切です。「値上げの拒否や協議・交渉したことを理由に、追い出されることはないのか」と心配になるかもしれませんが、それは基本的にできないことになっているので、安心してください。追い出されるには正当な事由が必要となりますが、家賃の値上げ交渉に応じないことはこの「正当な事由」にはならないからです。

ただし、新賃料に納得いかないからと家賃を一切支払わないと、家賃の不払いを理由に追い出されてしまう可能性があるため、家賃の支払いは値上げ前の額で継続してください。
大家さんから家賃5000円の「値上げ通知」が来ました。拒否することはできる？（ファイナンシャルフィールド） – Yahoo!ニュース

ということで、一旦は文書で拒否し、値上げの根拠を書面で求めましょう。

例えば近隣家賃相場と比べ、当該物件の家賃が著しく低い、と大家が主張される場合、
その根拠を書面で提示するよう求めてみましょう。

そして旧家賃を無言で支払いし続けましょう。定期借家契約で無い限り、
いきなり追い出されることはありません。

大家が怒るかって？そりゃ怒るに決まってます。
嫌がらせぐらいは受けるかもしれません。しかし、こちらも生活がかかっているので、
ない袖は触れないですし、根拠のない値上げに応じる合理的理由はありません。

大家側も住んでいる人が抵抗するのは、ある程度織り込み済みです。
「そりゃそうよね、立場が逆なら俺でも納得しないわ」程度でしょう。

さて、落とし所を見つけるのは、大家と店子の交渉次第です。
完全に突っぱねて、居心地悪く住み続けるか、「5000円値上げは許容できない、
間を取って2500円ならばOK」などと妥協するかは、交渉次第です。

■ポイント：
・まずは契約書をよく読み、条件を確認すること。定期借家契約だと諦めましょう。
そんな契約をする自分が悪いのです。
・次に値上げを拒否しましょう。拒否は文書で行います。拒否は無料。拒否は織り込み済みです。
・値上げの根拠を書面で確認しましょう。
・値上げ前の旧家賃を支払いし続けましょう。
これをしないと、立ち退きが求められる「正当な事由」となります。
・交渉してもいいですし、完全無視でもOKです。
・裁判所からの令状は無視しないようにしましょう。
・大家が嫌がらせをしてきた場合は、写真に撮って行政に相談しましょう。
大丈夫、バブル期の地上げとは違い、いきなりヤクザがダンプに乗って自宅に突っ込んでくることは、
あまりありません。偶に、令和の時代でも生魚を家の前に吊り下げられるケースもありますが、
即座に警察に通報しましょう。