ケータイ乞食のいわゆる「転売ヤー」、ついに総務省WGの議題に上る。無意味なMNPホッパー行為への規制も検討か。

ケータイ乞食のいわゆる「転売ヤー」、ついに総務省WGの議題に上る。無意味なMNPホッパー行為への規制も検討か。

総務省にて開催されたワーキンググループ「競争ルールの検証に関するWG」において、
前々から転売抑止に関する議論はされていたようですが、改めて
『いわゆる「転売ヤー」対策について』というタイトルで議論がされたようで、
ちょっと草、いや転売乞食によっては由々しき事態となっています。

　総務省は7日、携帯電話市場の競争環境について検証する有識者会議を開き、スマートフォンを割引価格で入手するため回線契約の乗り換えを繰り返し、端末を売却する「転売ヤー」への対策が必要だとの検討方針案をまとめた。

　携帯各社には防止策の検討と実施状況の報告を求める。
スマホ「転売ヤー」、対策必要　割引目的で乗り換え　総務省会議（時事通信） – Yahoo!ニュース

いやー、MNP手数料や2年縛りを無くして、利用者のスイッチングコストを下げることで
自由な料金プランを選択できるようになり、自由闊達で健全な競争市場の育成に資する、
とか大見得を切って法改正、省令の改正に望んだのは誰でしたっけ？総務省では？

さて、なかなか面白い（我々にとっては馴染み深い）行為が真面目に霞が関で議論されていると
思うとちょっと草なのですよ。

現状分析：

具体的には、事業者やその販売代理店が端末の大幅な安値販売を行った際に、こうした安値で販売される端末を取得し、
通信サービスの利用に用いることなく転売することによって利益を得ることを半ば業として行う者（いわゆる「転売ヤー」）が
多く跋扈していることにより、現場においては次のような問題が生じているとの指摘がある。
・ 人気端末等が転売ヤーに買い占められ、その端末を購入して通信サービスを使いたいという真の利用者が端末を入手
できない状況が起きていること
・ 「真の利用者」ではなく、転売ヤーに売らざるを得ない代理店スタッフの心理的な負担となっていること
・ 転売による利益が反社会的な目的に利用されるおそれがあること
・ MNPを利用した端末の安値入手を目的とする転売ヤーが急増することにより、MNPの「踏み台」とされるMVNO等の通信
事業者にとって、事業の妨げとなる業務負荷が生じていること。
・私が把握している現場の実態について、スタッフに話を聞くと、一括１円などのキャンペーンにおいて、端末がショップに入 荷するやいなや、転売を目的とするであろう客がわさわさと現れて、根こそぎ持っていかれてしまうとのこと。（第26回：構成
員）
・秋葉原をはじめ、転売品であろう端末が出品されているということは協会内でも報告されており、転売ヤー問題は、代理店に
とって深刻であると考えている。

多くの転売ヤーが跋扈している、とのこと。この嫌われよう、まるで山賊扱いです。

対策：

・ 事業者において、割引の対象となる端末を「一人一台」に限定することで、一人の転売ヤーが多数の端末を入手するよ
うな行為を防いでいる。
・ 端末購入に係る費用負担の軽減を図るための端末購入サポートプログラムを組み合わせた形とし、一定期間後に端末
の返却を前提とすることによって、転売のインセンティブを抑制している。
・ 家電量販店において、転売目的の購入を断ることを販売方針として定め、例えば当該量販店の会員情報に基づく購入
履歴確認を行うなどの対策を取っている。
・機種変更など、本当に必要な人に在庫が無い状況となっているため、「スマホ転売購入撲滅宣言」として、一人一台制限の
他、販売にあたり、外装の開封や液晶フィルムの取り外しを行っている。（第29回：全携協プレゼン資料）

最近はiPhoneの箱に名前を記入するドコモショップもあるようですし、キャリア側も黙ってはいない模様。
iPhone契約で“箱に名前記入”　ドコモ「心苦しいが転売対策」 – ITmedia NEWS

販売現場での裏技は：

なお、各社ともにMNPでの手数料無料化の影響からか、やられたらやりかえす、
客を取られたら取り返す獲得合戦が激化しているようで、売る側での現場サイドでは、
次のようなノルマ達成の裏技も横行しているそうな。

・複数キャリアを扱っている代理店では、機種変更客を一旦MNPでポートアウトさせてからポートインさせる。
・メインブランドの回線契約と併せて端末を購入後、販売店で、その場でオンライン専用プランへの
移行を受け付ける。
・サブキャリアの契約を希望する客に、客に説明すらせずに、勝手にメインキャリアを契約させ、
即日MNPでサブキャリアに移行させる。後から客にバレて事実関係を認める。

なんだか乞食もめちゃくちゃ、客もめちゃくちゃですな・・・これが健全な市場なのか。

なお、これらの事態に対して、短期解約者の数の推移などを確認し、
転売ヤーによる弊害が継続していないか状況を確認し、対策を講じることが
提言されています。

ま、そりゃそうだわな。でも違約金なし＆MNP手数料無料を政府主導で行ったときに、
MNP乞食が大量発生するなんて、改正電気通信事業法の施行時に分かりきっていたことですよね。
何を今更言ってるんだろうか。ひょっとして馬鹿なのか。

この手の官庁系WGって同じような議題が時代を超えて、時の有識者と呼ばれる現場サイドが
何も分かっていない大学教授と、金が欲しい企業側、規制強化したい役人側が、
人を変え役職を変え、ぐるぐる無限ループしていることもありますが、まさにそんな感じなのかも。

はてさて、今後のMNP乞食、MNPホッパー、いわゆる転売ヤーの生死はどうなることやら。
事の成り行きを見守りましょう。