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セブンスポットで『ヘルシア紅茶』キャンペーン。抽選で3万名にヘルシア紅茶が当たる。飲んだら痩せるとは書いていない。10/5~10/25。

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セブンスポットで『ヘルシア紅茶』キャンペーン。抽選で3万名にヘルシア紅茶が当たる。飲んだら痩せるとは書いていない。10/5~10/25。

実施期間:10月5日(月)あさ9:00~10月25日(日)よる11:59
実施場所:セブン‐イレブン

鏡を回すクソゲーにチャレンジすると、抽選で3万名にヘルシア紅茶が当たります。

ヘルシア紅茶とはトクホの紅茶です。茶カテキンを540mg含有、エネルギーとして脂肪を消費しやすくするので
体脂肪が気になる方に適しているだけであり、痩せるとは一言も書いていません。

ただし、製品ページではちゃんと統計的な検定が行われており、
p<0.05にて統計的に脂肪の燃焼量が増え、お腹の脂肪が減少したそうな。
サンプルサイズがかなり少ないですけど。

しかも2005年のデータですし、高濃度茶カテキン飲料を飲んだ結果であって、
ヘルシアを飲んだ結果では無いんですな。ヘルシア自体は2003年からヘルシア緑茶がありますが、
ヘルシア紅茶が発売されたのは2015年7月。

これらから事実と推測と願望を整理すると、
①ヘルシアには高濃度茶カテキンが含まれている(事実)、
②高濃度茶カテキン飲料を飲むと、脂肪の燃焼量が増える(事実)
③ヘルシア紅茶を飲むと、脂肪の燃焼量が増える(推測)、
④ヘルシア紅茶を飲むと、痩せる(願望)

2から3にかけて論理の飛躍があります。だって、試験に使われたのはあくまでも高濃度茶カテキン飲料であり、
ヘルシア紅茶ではなく、ヘルシアですらありません。その記述がありません。

どのような飲料か分かりませんし、高濃度茶カテキン飲料に含まれていた別の成分が、
脂肪を燃焼させたのかもしれません。ひょっとしたら、高濃度茶カテキン飲料には下剤が含まれており、
それが被験者に大量の下痢を発生させ、脂肪を燃焼させたのかもしれません。
論理的にそのことの否定は出来ません。

花王が正確に「ヘルシア紅茶を飲むと痩せる」を証明したければ、ことは単純です。
ヘルシア紅茶を飲む群と、ヘルシア紅茶を飲まない群に分けて、十分なサンプルサイズを用意し、
二重盲検法(被験者側も、検査している側も、どっちがヘルシア紅茶を飲んでいるか分からないようにし、
バイアスを防ぐ)にて、被験者を体重計に載せて体重の増減を観察すればいいのです。

これをやらない理由はあるのでしょうか。おそらく、ヘルシア紅茶を飲むとほんの若干痩せるか、
誤差の範囲で痩せるとは言い難いのどちらかなんでしょうね。
だって自分がヘルシア紅茶を売る側だったら、ヘルシア紅茶を飲めばいかに体重が減るかの
データを持ってきますよね。ところがそれが無く、いかに脂肪の燃焼量が増えるかの記載がある。
しかも単位がわかりづらい。

ということは、やはり体重が減るとは一概に言い難いのではないでしょうか。
もちろん、人間にはプラセボ効果がありますので、「痩せそうなものを飲んでいたら、痩せた」というのはあるかも。

コマーシャルベースではそれで良いかもしれませんが、医療と科学と厚生労働省というのは、
そのような曖昧なものを根拠に立脚しているわけでは無いのです。
人類の健康と安全の番人が、曖昧なものに立脚されると、困るのです。
エビデンスベイストアプローチ(根拠に基づいた医療)が一番重要です。

というわけで、消費者の皆様はコマーシャルベースのマーケティングに騙されること無く、
かと言ってそんなこといちいち気にしててもしょうが無いので、プラシーボ効果を期待しながら、
クソゲーに挑戦して当ててみましょう。


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