ついに楽天TOPに強制送料無料バナーが出現へ。経歴的に優秀な三木谷氏が、なぜ？。3/18～。

ついに楽天TOPに強制送料無料バナーが出現へ。店舗の怨嗟の声が聞こえてきそう。3/18～。

数々の反対意見や公取委の調査にも関わらず、粛々と送料無料に向けた強制力を発揮する楽天ですが、
ついに楽天のトップページに送料無料のバナーが出現しました。

条件：

※沖縄・離島・一部地域への配送は、9,800円(税込)以上で送料無料となります。
また、商品の発送元が、沖縄・離島・一部地域の場合は、送料無料の対象外となる場合がございます。

沖縄とか対象外なんかよ・・・9800円以上かよ。

他にも、クール便や大型便、単品配送などは対象外、とのこと。

とのことですが、どうやら店舗側負担の声を聞く必要はない、と判断したそうな。

楽天のワークマンは既に撤退完了で、ディズニーストアもバレンタインデーに閉店予定。

関連記事：楽天のディズニーストアも強制送料無料化に嫌気が差して閉店へ。三木谷氏「想定通り」。 | ニュー節約速報

関連記事：楽天のワークマン、送料無料化強制で楽天市場から撤退へ。自社サイトへ移行。～1/31 16時。 | ニュー節約速報

優越的地位の濫用の恐れがある市場に、無理に居続ける必要はない、という判断でしょうね。

送料が商品価格に転嫁されて終わりじゃないの？⇒間違い。

送料分値上げされるから一緒やん、という人もいますが、
正しくは「送料分以上に」値上げされます。
もしくは、店側が楽天から撤退する必要があります。詳しくはこちら。
関連記事：楽天の出品者が奴隷扱い。楽天ルールを強制、違反店から罰金300万＋BAN。蜂起した奴隷が組合を結成へ。優越的地位の濫用か。 | ニュー節約速報

なぜなら、送料無料化した時の顧客の注文がどの程度変動するか予想できないため、
送料以上に高く値付けしなくてはなりません。

例えば福岡のお店で考えてみよう：

例えば福岡のお店が福岡の名産を売る場合、北海道＞東北＞首都圏他本州＞＝四国＞九州の順に
送料が高くなります。

ただ、送料無料化を実施すると、必然的にこれまで注文が少なかった北海道の顧客が有利になるため、
北海道からの注文が増えることが予想されます。商品代金に送料を含める、ということは、
送料を全国一律負担にする、ということ。つまり北海道の顧客の送料は、近場の九州の顧客の支払いで
補填することになります。

問題は、どの程度北海道の顧客が増えるのか分からない。仮に楽天側から高い精度の数字を提示されても、
彼らが責任を追うわけではありません。店側もしょーもない三木谷氏の強制無料化で損失を出すわけには
行かないので、これまでの店のオヤジの勘から導き出される北海道の顧客の数、＋αを想定し、
ちょっと高めに商品代金を設定せざる得ないのです。

店側は「それで売上落ちたら、来月から値下げしよ。値下げしたことにしよ。」とするでしょう。
それがまっとうな商売人です。

というわけで、送料無料化の弊害として、商品代金＋送料＋αが「送料分以上に」値上げされます。
店側はリスクを見込むわけですね。

そうすると、北海道の人は送料が安いので楽天で買い、九州の人は送料別のYahoo!ショッピングで
買ったほうが安くなる、という逆選択が発生します。

そうなると、お店側は損失を発生させるわけですね。店の親父は涙目です。
こうなると結論は一つ。店の親父は泣きながら楽天店舗から撤退するしかありません。
三木谷氏に恨み節を吐きながら。

送料という受益者負担を強制的に歪める楽天の施策が、楽天の店舗撤退につながる、
ということは容易に想像がつきますが、どうして三木谷氏が無料化に拘るのかは謎。

「アマゾンに負けているから」と言っていますが、そりゃ彼らはどれだけ物流センター投資を行い、
デリバリープロバイダという糞を使い潰してあのサービスを実現しているのか。
ただ、アマゾン側はAWSという金づる、打ち出の小槌がありますけどね。

そのへんが全て個人商店任せの楽天では、太刀打ちできるはずがない。
そもそも事業の戦略が全く異なるのに、送料無料化を断行する愚行・・・
のハズなんですが、三木谷氏の狙いは、果たして。

三木谷氏は経歴的に猛烈に優秀：

一つ言えるのは、三木谷浩史氏は一橋大学商学部入学で、日本興業銀行（現みずほ銀行）に入行。
本店外国為替部配属というエリートコースから、ハーバード大学に留学し、MBAを取得。
猛烈に優秀で頭が良い人のはず。周りを固めているブレインも同じような顔ぶれでしょう。

上記のような逆選択問題なんて端から承知しているはずなんですがね。。。

全ては1-2年後の決算で明らかになるでしょう。