若者が結婚しない理由は「コスパが悪い」「自分より低学歴・低収入と結婚したくない」

若者が結婚しない理由は「コスパが悪い」「自分より低学歴・低収入と結婚したくない」

若者の結婚しなくなり、社会問題として取り上げられるようになって久しいのですが、
「結婚したくても金がない」という問題以外にも、色々と問題があるそうな。

　〈家族は本質的にコストパフォーマンスが悪いため、コスパや合理的計算で考えると結婚はかえって遠のいてしまう。

　結婚や子育てという純粋な歓びを、「機会費用」という名で利得を計算し(専業主婦になるとX億円の損、とか)、結婚や出産を「リスク」とみなすような結婚支援や少子化対策が大手を振ってきたのである。〉(『日本の死角』より)

　家族はコスパが悪いため、コスパで考えると結婚しない方がいいと考える人がいるのも当然だろう。

格差婚が少ない？
　そのほかにも若者が結婚しない理由は存在する。

　〈少子化対策を熱心に言挙げする人々は、しばしば仕事と子育ての両立難や、若年男性の経済的困窮をとりあげて、「若者は結婚したくても、できない」というリアリティを強調してきた。しかし、それは事態の半面でしかない。〉(『日本の死角』より)

　〈別の角度から、若者が結婚しにくくなっている理由を考えたい。それは格差婚、すなわち女性が自分よりも学歴や収入など社会的地位の低い男性と結婚する傾向が少ないままだから、ではなかろうか。〉(『日本の死角』より)

　日本の下降婚率は、約16.3％というデータがある。スウェーデン(37.0％)、フィンランド(34.8％)、フランス(30.6％)などヨーロッパの国々と比較しても割合は低い。

という訳で、単純にお金が無いだけでなく、コスパ・タイパが悪いという今風の若者の価値観と、
「下方婚が根付いていない」という問題があるそうな。

結婚はコスパが悪い：

結婚のパフォーマンスとは何でしょうか。
心理的安定でしょうか、世間体がいいことでしょうか、子孫を作ることでしょうか。

色々あると思いますが、昔ほど独り身でも周りからあれこれ言われなくなりましたし、
スマホを中心に娯楽も増えましたので、自分たちの親世代よりも結婚の圧力は少なそうです。
よって子供を作りたい、という人以外はそこまで結婚という形に拘らなくてもいい時代かも。
事実婚や内縁関係、というのも増えてきていますし。

問題はコストですね。やはり可処分所得が増えないと結婚は難しい、
というより精神的に踏ん切りがつかないかも。家賃はまとめて住めば安くなるのですが、
結婚式や新婚旅行などの費用が頭をもたげてきます。

子供の養育費は基本的に増加傾向ですし、高収入を得るためには都会にでないといけない、
しかし都会は家賃は高く、激烈な競争が待っており、それでは生きづらい、と感じる人もちらほら。

格差婚が少ない：

格差婚とは、男女のどちらか一方が片方に比べて低学歴や低収入、低い社会的地位、低い家柄など、
格差が目立つ結婚のことをさします。学歴や収入が男＞女、というのは昔からあったかと思いますが、
男＜女、というのは今でもやはり少ないかと。

女性が「彼氏・婚約者が高卒ニートだとカッコ悪い、親に紹介できない」と思うのも当然かな、
という考えが日本にはまだ残っていますしね。

あまりにも育ってきた・今いる社会階層が違うと、会話が合わないことも多いのが事実です。

最近は共働きも当たり前で、男女の役割分担も曖昧になってきて、男も育児、女もフルタイムの仕事を
するのが当たり前の時代です。求められるものが多い割に、得られるものが少ないな・・・
というのが日本社会での結婚ですね。

ま、幸せの形は人それぞれ。パートナーと話し合って、納得の行く人生を送りたいものです。