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ドコモがQR式決済サービス「d払い」を提供開始。2018年4月~。

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ドコモがQR式決済サービス「d払い」を提供開始。2018年4月~。

この分野は日本は中国に比べて遅れに遅れているのですが、ようやくドコモがサービスを開始するそうな。

NTTドコモが、新たなスマホ決済サービス「d払い」を2018年4月を目処に開始します。

「d払い」とは、スマホ上でQRコードやバーコードを表示し、店側がPOSレジやタブレットなどの決済端末で
バーコードを読み取って決済を行うもの。

利用者側はドコモ料金と一緒に後払いも可能ですし、ドコモユーザー以外もクレジットカードを登録することで、
後払いが可能です。dポイントを支払いに利用したり、またdポイントを貯めることができます。

利用者側のメリット:
・スマホでさっとかんたん決済が可能です。ただ、かざすだけのSuicaやEdy、iDやQUICPayと異なり、
スマホ画面を開いてQRコードを表示しないといけないため、対応店舗が増えることが肝要です。

店舗側のメリット:
・クレジットカードや電子マネー決済に対応するには、POSレジの改修を行う必要があります。
チェーン店舗でよく見るクレカ対応POSレジを見ると、東芝TECや富士通、NEC、CASIOなど
そうそうたる大企業のロゴが印刷されており、導入費用や保守費用で相当金が掛かってそう。

チェーン店ならばスケールメリットで1店舗あたりは安く出来るでしょうが、個人商店はそうはいきません。
そこがクレジットカードや電子マネー決済の弱点でした。

一方、「d払い」ですと、市販のタブレットと専用アプリを用意することで決済が可能となるそうな。
初期費用は10万円以下で済みそうですね。


後はドコモ側が決済手数料として何%取るか、と言うところが普及するかどうかの鍵となるでしょう。
クレジットカードの加盟店手数料(数%)より低くできれば、爆発的に普及するかも知れません。

目次

利用者側のデメリット:

QRコード決済方式としては、既にLINEPay、そして実はリクルートがAirペイというサービスを2年ぐらい前に
開始しています。

Airペイを管理人も使ったことがありますが、問題は、利用者数が少なすぎて加盟店が少なすぎることと、
店員側の知識・経験が不足していて、「レジにて散々待たされた挙句、よく分かりません、現金でお願いします」と
言われることが多かったことです。

この辺も利用者数が増える⇒店舗が増える⇒店員の対処事例が増える⇒利用者数が増えるという、
好循環に落とし込むことが出来れば、ドコモも店舗も消費者も、みんなハッピーになれるかも。


クレジットカード会社や電子マネー会社、QUICPayを運営するJCBはガクブルでしょうけどね。

ドコモがユーザー数を増やすべく、競合他社とは違うどのような戦略を描いているのか、そこがミソです。

強く、太い競争戦略はレッドオーシャンでのビジネスを強くします。
細部は「ストーリーとしての競争戦略(一橋ビジネスレビュー)」をご参照ください。

それにしても、この国の現金信仰は非常に強く、電子マネー決済対応のレジでも、
未だに小銭で払っている人が多いこと多いこと。支払っている人本人や、後ろで並んでいる人の
機会損失はこの国全体で膨大なものがあります。

一説によると、年間1兆4600億円もの損失を生んでいる可能性があるのだとか。
現金至上主義者はこれからの時代「社会悪」となるかもしれない(三戸 政和) | 現代ビジネス | 講談社(2/4)

ロッキード・マーティンの戦闘機、F-35の自衛隊向け価格が1機146億円ですので、
ちょうど100機ほど買えますね。

このようなQRコード式の安全安心でスピーディーな決済方法が広く普及することで、
決済における機会損失を減らし、また銀行のATMを利用する回数が減ることで手数料収入が減少し、
銀行がビジネスモデルの変革を迫られることで(既に迫られていますが)、
優秀な人材が金融業界から離脱し、社会のイノベーションが起きるかもしれません。

それは少しいいすぎか。

さてはて、サービスが開始したら、とりあえず使ってみましょう。

恐らくサービスイン直後は、利用者を増やすためにまたdポイントバラマキが増えるはず。
もっともそのバラマキの原資は、ドコモ正規ユーザーの高額な月額料金ですけどね。


あと、「d払い」という名称、なんとかならなかったのか・・・東京オリンピックでの外国人観光客の利用を
見据えるならば、なぜ「dPay」にしなかったのか。

2015年5月19日にドコモは商標の登録を既に出願しており、使用には問題ないはず。
ドコモが「d pay」という商標を出願 Googleの「Android Pay」やApple「Apple Pay」に続く? | Geekles

ひょっとして「お年寄りにはdpayよりd払いのほうが馴染みやすい」という配慮でしょうか。

dPayという単語や発音に馴染むことが出来ない老人は、そもそも何時までたっても現金払いですよ。

そんな客層に配慮する暇があるのであれば、外国人観光客にも馴染みやすいd-payとして、
如何に普及させるか、加盟店手数料を下げるか、競合決済サービスから客をかっさらうか、
そちらにリソースを投下したほうがよいかと。

本命のAlipayがそろそろ日本上陸という噂もありますしね。


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