国交省、マスク着用しない乗客を警告して従わなかった客を降ろした罪で行政処分。

国交省、マスク着用しない乗客を警告して従わなかった客を降ろした罪で行政処分。

以前は航空機に乗る際にマスク着用要請に従わなかったクソ客が威力業務妨害と傷害、
航空法違反の疑いで逮捕されましたが、今度はマスクを着用しない乗客にマスクをするよう促し、
それでも着用しなかった客に対してバス停でない場所で「降りて下さい」と命じたバス会社に、
「正当な事由無く運行の継続を拒絶した」ということで、道路運送法に基づきバス２台を
各２５日間の使用停止にする行政処分を行ったそうな。

マスクを着用しない乗客を降車させたとして、国土交通省中部運輸局は１日、伊豆箱根バス（静岡県三島市）に対し、道路運送法に基づきバス２台を各２５日間の使用停止にする行政処分を行った。こうした処分は全国初という。

　発表や同社によると、４月７日午前、同県伊豆の国市を走行中の路線バスに、マスクを着用しない客が乗車した。男性運転手は車内放送で着用を求めたが、客が従わなかったため、バス停ではない場所で停車。乗客に「降りてください」と言って降車させたという。
マスク着用しない乗客に運転手「降りてください」…バス会社に行政処分（読売新聞オンライン） – Yahoo!ニュース

ちなみに、これは今年の4月の話。
4月は1日感染者数4-5万人で、今年の夏のピーク25万人の1/5程度。

現時点では野外でのマスク外しなどは推奨されていますが、その時点ではそんなアナウンスも
なかったでしょうし、あったにしろなかったにしろ、
法律にそのまま従うとこういう処分になっちゃうんでしょうけど、
ちょっと杓子定規な気がするなぁ。

①正当な事由が無く、運送の継続を拒絶した。
（道路運送法第１３条違反）
②事業計画及び運行計画に定めるところに従い、その業務を行っていなかった。
（道路運送法第１６条第１項違反）
③主として運行する路線の状態及びこれに対処することができる運転技術並びに自動車の
運転に関する事項について、運転者に対する指導監督が不適切であった。
（道路運送法第２７条３項違反）
（旅客自動車運送事業運輸規則第３８条第１項違反）

元ネタ：国土交通省　中部運輸局自動車部　交通部　乗合バス事業者を車両使用停止処分

そしてバス会社がバスを確保できず、そのせいで余計なやりくりやバスの確保のコストが嵩み、
バス会社が撤退すると、その被害を被るのはそのバスの運行路線の住民です。

マスクをすることを国民にお願いしておいて、現場の判断に丸投げでマスクをしない客を降ろすと処罰って、
こりゃなかなか厳しい。バス会社も被害者でしょう。

もっとも、持病などによりマスクを付けられない人もいますので、判断が難しいところ。
また、明文化された法律は、感情論抜きに従うしか無いので、とりあえず処罰するしかないのですが、
バス会社からするとたまったものではないでしょうね。

地域のバス会社なんてどこも赤字で経営が苦しいでしょうし、
これを機に事業撤退、なんてならないといいのですが。