ドコモ本営が「パケづまり、速度低下問題」を認識。夏までに5Gエリア拡大、ネットワークのチューニング対策へ。

2023年4月27日

ここ数ヶ月、NTTドコモの通信回線で、電波強度が十分ありながらも通信できない、
または通信が極めて遅い状況がSNS等で囁かれていました。

大手ニュースメディアも報じ始めたとこから静観できなくなってきたのでしょうか、
4/26付でドコモ側から「状況について認識し、夏までに対応する」旨の発表が行われました。

　NTTドコモは4月26日、同社の回線品質が低下している問題について、継続的に実施しているエリアチューニングを2023年夏までに完了させると発表した。ここ最近、同社のモバイル回線において「データが流れない」「つながらない」などの声がSNSで数多く確認されており、それに対応するものとなる。

　現在ドコモでは、トラフィックが増大していることで、5G転用を含む4Gネットワークの容量がひっ迫。パケットの“詰まり”が発生しやすい状況にある。これの解消として、4Gと比べて2～3倍の帯域幅を誇る「瞬速5G」のエリア拡大を続けており、コアネットワークも5G専用にした“真の5G”こと「5G
SA」の提供も、駅・商業施設・スタジアム・大学・空港などに広げていく予定としている（東京の5G SAエリアは3月末時点で東京駅のみ）。

5GSAの提供箇所も増やしていく
　しかし、エリアの拡大には時間がかかるため、23年夏をめどにネットワークのチューニングも並行して実施。過渡期の対策ではあるが、“詰まり”を改善していく。
「ドコモ回線がつながりにくい」問題、夏までに対策へ　「SNSの声は認識している」 – ITmedia NEWS

原因として単純に言うと、世の中のリッチコンテンツ化（1個1個の動画や写真や音楽の
データサイズが大きくなる）、皆さんのスマホ中毒、各種動画配信サービス、ゲームダウンロード、
その他商用利用により帯域が圧迫され、満足に通信できなくなっているとのこと。

一方、5Gのエリアはまだまだ拡大の真っ只中で普及には時間がかかるため、
並行してネットワークのチューニングを実施して対応するとのこと。

ドコモ側としても、ahamoや格安MVNOなどに客が流れているので収益が圧迫され、
不必要な設備投資は可能な限り抑制したいところでしょう。

とは言え、十分な帯域を確保し、確実な通信の疎通を担保できなければ、
いざ問題が起きたときに大変なことになってしまいます。
KDDIが昨年、大規模通信障害でやらかしてしまったように、社会的影響は甚大です。

膨大な経済的損失が発生するとともに、賠償問題なども発生しますし、
総務省から業務改善命令なども出されかねません。

おそらくドコモ側としては投資したくない、けど投資しなくてはいけない、
という板挟みになっているのでしょうけど、そこはうまくバランスを取りつつ舵を切るというのが
敏腕経営と呼ばれるものなので、うまくやっていって欲しいところです。