最低賃金、初の全国平均が夢の1000円台へ。中小・零細企業が大量倒産、さらなる物価値上げが来るかも。

最低賃金、初の全国平均が夢の1000円台へ。中小・零細企業が大量倒産、さらなる値上げが来るかも。

労働者側からすると喜ばしい？ニュースで、全国平均の最低賃金が1000円を超える見通しとなりました。

2023年度の最低賃金について、「中央最低賃金審議会」（厚生労働相の諮問機関）の小委員会が、全国加重平均で時給1000円台とすることで最終調整に入ったことが27日、関係者への取材で分かった。1000円をわずかに上回る額になる見通しで、28日に決着する。世界的なインフレや円安による物価高騰に加え、春闘の賃上げ結果を考慮した。実現すれば現在の961円から約4％の引き上げとなり、初めて1000円の大台に乗る。
最低賃金、初の全国平均1000円台へ　28日決着　物価高考慮（毎日新聞） – Yahoo!ニュース

一方、経営者側すると、悪夢のようなニュースです。最低賃金が引き上げられると、
中小・零細企業の支払い能力を越え、資金繰りがショートした企業から順次倒産していく、
という事態も考えられます。

また、増えた人件費は価格に転嫁できるのであれば、全面値上げという形で目に見えることになります。
転嫁出来ない企業は、更に苦しむか、もう死ぬしかありませんね。

という訳で、複合的に考えなくてはいけないこの問題、経済全体で見ると非常に複雑で、
だからこそ労使協議が必要で、揉めに揉めるものです。
実現したからと言って手放しで喜べるものではありません。

自分の給料が自動的に上がるわけではない：

また、最低賃金が上がったとは言え、自分の給料に反映されるかは別問題です。
最低賃金が上がる⇒賃金相場が上がるとはいえ、既に雇っている人の給料は据え置きたい、
というのが経営者の本音でしょうから。既に雇われている人は給料の交渉が必要でしょう。

何れにせよ、自分の可処分所得を増やすには、努力、勉強、運、コネ、ライバルを蹴落とすなど、
何かしらの自分の市場価値を高める工夫が必要ですね。