日経新聞報道「物価高は許容できず」64%　内閣支持60%に低下。回答が意味不明だし、まだこんなに岸田支持しているのかよ。

日経新聞報道「物価高は許容できず」64%　内閣支持60%に低下。回答が意味不明だし、まだこんなに岸田支持しているのかよ。

日本経済新聞社とテレビ東京は17～19日に世論調査を実施した。岸田文雄内閣の支持率は60%で、前回の5月調査（66%）から6ポイント低下した。資源高騰や円安などによる足元の物価上昇について「許容できない」は64%で「許容できる」の29%を上回った。
物価高「許容できず」64%　内閣支持60%に低下: 日本経済新聞

この調査で謎なのが、「許容できない」という選択肢は一体なんなのでしょうか。
許容とは、「ある事をすること、ある状態にあることを、許して認めること。」です。

市場経済から完全に切り離されて山奥で生きている仙人以外は、「諦めて受け入れて生きていく」か
「死ぬ」しか選択肢が無いわけです。日本人の64％、7200万人が直ちに死ぬわけがないので、
「許容できない」という選択肢そのものが作為的であると言えるでしょう。
「許容したくない」という回答が結構な割合で入り混じっているのでしょう。

そりゃね、ほとんど全ての消費者にとって、値上げなんてしないほうが良いに決まっています。
日銀のインフレターゲット年2％や、回り回って賃金が上がるかも？という期待はおいておいて、
とにかく値上げは嫌なのです。消費者の究極の理想は全ての財・サービスが無限に無料で
手に入ることが理想なんだから、それ以外は全て「嫌」なのは当たり前。

ただし残念なことに、そのような桃源郷が人類史上実現できた試しはなく、
遠い未来においても実現できる見込みは無いことから、現実に則して行きていかなくてはなりません。
すなわち、現実には財・サービスの供給量に限りが有り、また自分の所得には限りが有り、
自由にアクセスできる市場にも限界があり、費やす時間にも限界があるわけです。

現実的には、次の選択肢しかありません。
・値上げは嫌なものの、給料アップが今または今後に渡って期待できるので、しょうがないけど受け入れる。
・値上げは嫌なものの、給料アップが今または今後に渡って期待ないけど、しょうがないけど受け入れる。
・値上げは嫌なものの、諦めて死ぬ。

この意味不明の世論調査が何を意図しているものなのか意味が不明（世論調査は大体意味不明）ですが、
どうせ費用をかけて調査するなら、次のようなマトリックスに1個だけ○をつけてください、
というのでもいいのでは。

問題は、こんなことを調べても何の役にも立たず、庶民の溜飲を下げる世論操作目的か、
現状批判ぐらいにしか使えない訳ですが。

内閣支持率は60％もある：

それにしても、内閣支持率はピーク時よりは落ちたものの、60％もあるそうな。
これだけ何も重要な局面で「注視」し続け、（少なくとも庶民からは）「何もしていない（ように見える）」、
それで支持率6割とな。
政治家はなるのは難しいですが、実は務めるのは簡単なのでは？と思ってしまいます。

庶民ほどカリスマに憧れ、リーダシップを求め、昨今は追加で説明責任を求める時代なので、
せめてそれらを果たそうとポーズぐらい取ればいいのに、それすらしない。
国民から「何を考えてるんだこいつは」と思われてもおかしくなさそう。

前から気になっていたのですが、内閣支持調査の回答で、「どうでもいい・誰がやっても変わらないので」
という選択肢はあるのでしょうか。あればその選択肢がもう少し割合が増えそうな気がします。

という訳で、今度の選挙では、国民の意見が問われます。
とりあえず選挙に行きましょう。何も考えずに脳死で自民党を支持するのは考えものです。
かと言って他にまともなのがいるかと言われると、それも考えものです。

そもそも家庭内・職場で政治に関して議論を許さない雰囲気をなんとかしたほうが良いかと。
国民の政治への関心が低いので、変なやつが政治家・与党に居座り続け、
変なやつや野党がそれを攻撃し、マッチポンプで殴り合って時間とお金を浪費しています。

いつまで続くのやら、この閉塞感。