銀行、貸金庫で現金保管を終了。

銀行、貸金庫で現金保管を終了。

三菱UFJ銀行やみずほ銀行など、錚々たる大銀行にて相次いて貸金庫の内部犯による窃盗が相次ぎ、
全国銀行協会は貸金庫での現金保管を不可とするそうな。

全国銀行協会（全銀協）は19日、加盟銀行向けの指針を見直し、貸金庫での現金保管ができないようにすると発表した。三菱UFJ銀行やみずほ銀行などの貸金庫で行員による窃盗事件が相次いだことを受け、再発防止を目指す。現金を入れていないことを顧客が約束する申告書の例も策定した。

　現金保管は、マネーロンダリング（資金洗浄）に悪用される危険性も指摘されており、現金を「格納できないもの」として扱う。指針は大手行や地方銀行などの加盟銀行が利用者向けの規定を作るために参考にしている。現金保管の禁止は全国の銀行に広がりそうだ。
貸金庫での現金保管不可に　全銀協、規定見直し（共同通信） – Yahoo!ニュース

昔は貴金属や有価証券、不動産の権利書などを保管する需要もあったそうですが、
上場企業の有価証券は電子化されましたし、仮想通貨やら投資信託などの新しい富の保管方法も増え、
また預金にも金利がつく時代になりましたので、貸金庫も段々と需要が少なくなっているのでしょうね。

また、内部犯を取り締まる有効な改善策も見いだせず、とりあえず盗んでも足がつきにくい「現金」は保管終了、
ということで幕引きを図る、というところでしょうか。貸金庫は脱税に温床にもなっていた、という指摘もありますしね。

ただ、銀行側の、コストを掛けて新しい対応策をしたくない、という魂胆も見え透いています。
銀行側が合鍵を持つので、抜本的解決策はなさそう。

預け入れるものについて、銀行側で目録をとる、というのも嫌がる顧客が多そうですし、
結局は銀行側が「禁止」と言っても、しれっと現金を預け入れる客も多そう。

かと言って、勝手に貸金庫に入れておいた現金が盗まれたときには、銀行が被害を補償しなさそうですね。

さて、貸金庫に眠る現金はどこにいくことやら。タンス預金になるか、諦めて口座に入れられるか。
お金持ちに、その行き先に悩んでもらいましょう。