「卵が50円安いから」と、妻が20km離れた“隣町”まで車で買い物に行きます。ガソリン代と手間暇を考えると、どう考えても無駄ですが、下手に言い出すと喧嘩になりそうです。

「卵が50円安いから」と、妻が20km離れた“隣町”まで車で買い物に行きます。ガソリン代と手間暇を考えると、どう考えても無駄ですが、下手に言い出すと喧嘩になりそうです。

この手の話は「無駄の極み」としてよく題材に上がりますが、現実問題、「卵が50円安いから」と、
20km離れた街まで車で買いに行く人がいるのでしょうか。また、かかる金銭的コストはどうなのでしょうか。
ファイナンシャルフィールドが記事にしています。

20キロメートル離れた隣町までの往復のガソリン代はいくらかかる？
20キロメートル離れた隣町までのガソリン代がいくらかかるのかは、ガソリン価格や燃費などによって異なりますが、今回の前提は次の通りとします。

●ガソリン価格：1リットル当たり174.5円（2024年8月26日時点のレギュラーガソリン代全国平均）
●燃費：20キロメートル／リットル

今回の前提において、1キロメートル走るのに必要なガソリン代は次の通りです。

174.5円÷20キロメートル＝8.725円

隣町までは20キロメートルありますので、往復40キロメートルで計算すると、ガソリン代は349円必要です。卵を50円安く買うためのガソリン代が349円では、差し引きで301円の損になってしまいます。

20キロメートルの距離を運転するのには時間や手間もかかる
直接お金は出ていきませんが、隣町まで運転するのには時間や手間もかかります。そのため、この手間分も費用換算してみましょう。

往復40キロメートルを車で走った場合、信号の数や運転速度などにもよりますが、一般的には1時間程度はかかります。朝夕の通勤時間などの混雑時においては、さらに時間がかかる場合もあるでしょう。

厚生労働省によると、2023年度の最低賃金の全国平均は1004円です。そのため、運転する時間と手間を費用換算した場合、少なくとも1004円以上はかかると考えられます。卵50円のために片道20キロメートル離れた隣町まで車で行くのは、ガソリン代と卵の差以上に損をし得ると考えられるでしょう。

という訳で、燃費が20km/lという前提、つまり比較的新しい軽自動車やコンパクトカーとして、
ガソリン代で349円、また機会損失として時給換算で1時間とすると、1004円、
合計1353円以上のコストが掛かるため、1303円の損失と言えるでしょう。

流石に「節約」だと思ってこんな買い物をするやつはいないだろ：

問題は、卵だけ車で買いに行く人は、流石にいない、ということです。なにかのついでに行くはずです。
安いディスカウントスーパーが20km先にあるのであれば、まとめ買いで1353円以上の節約効果を
家計にもたらすのかも知れません。

ただ、買い物が趣味、ドライブが趣味、「1円、2円」という箸にも棒にもかからないゴミのような
コストを削減することに血眼になるのが趣味、そして気晴らし、生き甲斐、という方はいらっしゃいます。

そういう人が家計の外にいる場合は、特に何も言わずに「触らぬ神に祟りなし」状態としておきましょう。
問題は、そういう人が家計の中にいる場合ですね。ちょっと困ったことになります。

下手に「それって無駄では？」と指摘すると、「そんなこと分かってるわよ」と
ヒステリックに喚き散らかされそうですしね。
家計に実害を与える範囲でなければ、放置するしかないかと。

家計に実害を与えるレベルでこういう買い物をする人が家の中にいる場合は・・・
「なんかガソリン代、前より高くなってないかな？（震え声）」とオブラートに包んで話をしてみましょう。