住民税非課税民、小池都知事から米しか貰えなくて咽び泣く。

住民税非課税民、小池都知事から米しか貰えなくて咽び泣く。

東京都では、物価高で困窮する世帯を支援するため、住民税非課税世帯に対して
1世帯当たり1万円分の米、希望者には野菜や飲み物を配給しています。

ところが、実際には米以外の在庫が少なく、「米はあるけどその他の食料が欲しい」人が
野菜や飲料、パックご飯を希望しても、貰えなかったり、職員に「米にしてください」と言われたそうな。

　この事業は、2023年2月末から対象世帯に書面が順次郵送され、9月末まで、食料の配送がおこなわれる予定だった。しかし、当の対象世帯から不満の声が挙がっているのだ。1人暮らしの女性（60代）がこう話す。

「第1希望から第3希望まで記入できましたが、私の場合、お米は必要なく、すべて飲料とか乾麺とか、お米が含まれないコースを希望しました。すると、東京都から通知が来て、電話をかけると『希望のコースは在庫がないので、お米にしてください』と言われたのです。

　在庫がない理由を聞いても教えてくれないし、必要ないと言っても『お米にしてください』の一点張りでした。無料でいただけるので、文句が言えないことはわかります。でも、お米が届いても困るだけなのです……」

　この女性の知人も飲料を優先して希望したが、届いたのは第3希望のお米だったという。在庫がないというのはどういうことなのか。都庁に聞いた。
小池百合子　ドヤ顔発表した「非課税世帯にコメを現物支給」が大失敗していた！　都職員が「お米にしてください」一点張りの衝撃実態 | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]

そもそもこのばあちゃんも「米しかない理由」を聞いてどうするつもりだったのか、
それで納得したら選択と未来と変わるのか、野菜が貰えるのか、と突っ込みたくなりますが、
現実問題、米はあるけど野菜がない（買う金がない）という生活苦の方もいらっしゃるでしょう。

大々的に小池都知事が配給構想をぶち上げた割には、実務のところは片手落ち、というところでしょうか。

食料限定アマギフでも配ればいいのに：

また、記事内で言及されているのは、本事業はJAと随意契約で268億円で契約していること。

記事内では「国産のブレンド米は5キロ1500円で販売されている（最安値）」というのは
流石に最安値中の最安値でそんな価格で安定して174万世帯×25キロの米を用意できるはずもなく、
いつものSmartFLASHの意図的な政策批判のミスリードです。

しかし、仮に2000円・5kgとしても、174万世帯分で174億円。
JA側にアマゾンほど優れた配送網や物流業者との大口の契約が無いとして、
配送料として米25kgを1世帯500円として、米25ｋｇ（送料込み）10500円としても、183億円。

また、住民税非課税世帯が全員が全員貰いにくるわけでもないので、そう考えると268億円は
やっぱりお高いかな。

現金支給や現物支給すればいいという声もありますが、現実的ではありません。
その分役所側に人的リソースが割かれますが、そんな一時的なピークに合わせた人員配置を
役所側はしていませんし、そんなことをしていたらそれこそ税金の無駄です。

現金を支給したら、間違いなくパチンカスなどギャンブルや風俗、酒、タバコに一定数が消えるでしょう。
そしてメディアは「都民の税民が貧乏人に食い物にされている！」と騒ぐでしょう。

もうちょっと世代が進み、国民のほぼ全員がスマホを使える世代になれば、
「米、食料、飲料（酒の除く）のみ買えるアマゾンギフト券や楽天ポイント、Yahoo!商品券」
などの配布が効果的かも。電子的に配るのでいちいち紙に印刷して配布するコストも無く、
後は事業者とよろしくやってね、ということで。もちろん転売不可の仕組みを入れて。

現時点の年寄りまみれの住民税非課税世帯では、この手のデジタル施策はうまくいかないでしょうね。
そもそもスマホを持ってない、ネットに繋がらない、操作が分からない、ですから。

という訳で、なかなか一筋縄にはいかないこの手の支援制度、どうしても効率的な制度を
運用するのは難しいですが、生活に困っている人に支援の手が届くことを祈ります。