日銀黒田総裁「家計が値上げを受け入れている」。耐え忍ぶ、と、受け入れる、は違うだろう。

日銀黒田総裁「家計が値上げを受け入れている」。耐え忍ぶ、と、受け入れる、は違うだろう。

相次ぐ値上げや物価高に庶民は悲鳴の声を上げていますが、
そんなご時世に講演した日本銀行の黒田総裁の発言が物議を醸しています。

日本銀行の黒田東彦総裁は６日、東京都内で講演し、商品やサービスの値上げが相次いでいることに関連し、「日本の家計の値上げ許容度も高まってきている」との見解を示した。さらに、持続的な物価上昇の実現を目指す上で「重要な変化と捉えることができる」と指摘した。

家計が値上げを受け入れ始めた背景として、黒田総裁は「ひとつの仮説」と断った上で、新型コロナウイルス禍による行動制限で蓄積した「強制貯蓄」が影響していると指摘。「家計が値上げを受け入れている間に、良好なマクロ経済環境をできるだけ維持し、賃金の本格上昇につなげていけるかが当面のポイントだ」と述べ、強力な金融緩和を継ける考えを強調した。
日銀総裁「家計が値上げを受け入れている」（産経新聞） – Yahoo!ニュース

受け入れている、という言葉は若干違うのではないでしょうか、日本銀行さん。

性の喜びおじさんが快楽に身を委ねることを「受け入れる」と表現するのと、
堪え難きを堪え、忍び難きを忍び、筆舌に尽くしがたい艱難辛苦の物価高を諦念の感で
「受け入れる」と表現するのは、同じではないでしょう。

日銀総裁ともあろうお方が、こんなしょうもない言葉尻を捉えられて批判されるのは、
正直時間の無駄ですし、国益の無駄ですのでさっさと「良好なマクロ経済環境を
できるだけ維持し、賃金の本格上昇につなげて」欲しいところ。

そもそも食費の値段が10％上がったとは言え、22人以上の勤労者世帯の消費支出は
1カ月平均30万円。うち、食費は7.9万円。仮に食費で10％-20％上がったところで
月8000円～16000円。もちろん食費全体が上がるわけではない。
苦しくはなりますが、死にはしない。
月々の生活費は平均していくらくらい？｜生活基盤の安定を図る生活設計｜ひと目でわかる生活設計情報｜公益財団法人　生命保険文化センター

東京以外の家賃は早々変わっていないでしょうし、ちょっとカップラーメンの値段やら
小麦やらコーヒーの値段が上がったぐらいでギャーギャー言うな、どうでもええわ、
米が食えなくなってから騒げ、そんなことよりもさっさと子供増やして勤労に励み、
GDPと税収を増進せよ、というのが財務官僚の言い分でしょうか。

とりあえず、家計防衛は自分でやるしかありません。
「うちの会社は規定で副業が禁止されているから・・・」とか言っている人もいますが、
ずいぶんのんびりした言い草なんですよね。令和の平和ボケです。
会社は労働者の人生に特に責任を負っていません。
自分の人生に責任を負っているのは、自分か、家族・親族です。

会社は労働者を最終的には守らないのに、労働者は会社の副業規定に遠慮して、
会社にしがみつくことを「自主的に」選択する。うーん、これが社畜と呼ばれる所以。

家計を防衛したい、家族を十分に文化的な水準で養っていくのであれば、
何かしらの手段で収入を増やす手段を考えるか、支出を減らすしか無いでしょう。