ペアローンという名の地獄。若者はマンションがこれでしか買えなくて咽び泣く。

ペアローンという名の地獄。若者はマンションがこれでしか買えなくて咽び泣く。

昨今のマンションなどの住宅価格の上昇により、ペアローンの利用が増えているそうで、
その割合が3割を超えたそうな。

夫婦や事実婚といった2人が「ペアローン」と呼ばれる連帯して借り入れる住宅ローンを利用しマイホームを買うケースが増えている。都市部での新築分譲マンション価格の高騰に加え、共働き家庭の浸透が背景にある。世帯主1人で借りる場合と比べ借入総額を増やしやすく、若い世代にとって魅力的といえる。ただ借りすぎて返済に窮しかねない。どちらかが休業する事態にも備えておく必要がありそうだ。

【グラフ】首都圏新築マンションの発売戸数と価格の推移

　リクルートの調査によると、2023年の首都圏の新築分譲マンション契約者に占める「世帯主と配偶者のペアローン」の割合は33.9％に上った。調査を始めた18年以降で最も多かった。「単独契約」は65.0％だった。ペアローンの増加傾向は東海圏や関西圏も同じだ。
住宅「ペアローン」利用増える　物件高騰、共働き家庭が浸透（共同通信） – Yahoo!ニュース

とは言えね、出来ればペアローンなんて組まないほうがいいと思いますよ。

ペアローンのメリット・デメリットは次の通り。

メリット：

・借入可能額を増やせる。
都心部で3LDKで70m2以上で新築でメジャー7のデベロッパーの物件で、それなりに駅チカでスペック高め、
なんて条件ですと、最近は億超えなんて当たり前、1.5億円～2億円弱するのも珍しくない。

一方、バイサイドも30台前半で年収1000万円というのも珍しくなくて、そういった方の男女2名が
収入8-10倍界王拳でペアローンを組む。
そうやってようやくたどり着けるのが2億円弱の物件になります。

単独ローンで年収500万円程度だと、与信は5000万円以下でしょうから、東京都23区だと
よほどボロボロのごく狭い物件でないと、住む家は買えないでしょう。
2人でゆとりある生活？そりゃ無理だ。新築のメジャー7なんて夢のまた夢です。

一方、海外投資家は円安＆そもそも物価安なので、キャッシュで買っていきます。
なんだかなぁ～。

・住宅ローン控除も2人で使えます。

デメリット：

・離婚した時に必ず揉めます。もはや理性的な話し合いが出来ない獣と化した男女が、
数千万円～数億円の資産の合理的処分について話し合いなんて出来るはずもなく、
ろくでもない処分方法になるでしょう。どちらか一方のローン支払いが滞ると、
銀行も一括返済を求めてくるかも。無理なんですが、それは。

まぁ単独ローンとしても、支払い名義が誰であれ、結婚後は共有財産ですので、
いずれにせよ離婚時は財産分与で揉めますけどね。夫婦円満が一番節約となります。

・事務手数料や司法書士代、印紙代などが2倍かかります。

という訳で、出来ればお世話になりたくないペアローンです。
しかし、現実的にこれに頼らないと都心部に新築で家を買うのは難しいという現実。

かと言ってマンションや建築価格は下がるどころか、ますます上がっています。
今後、多少金利が上がったところで、物件価格が大きく下がることはないでしょう。

マンションはまだまだ買い時じゃないおじさん「まだまだ買い時じゃない」

リーマンショック時のリセッションですら数％程度の下げでしたし、中古マンションは踊り場程度でした。
今後も多少の上げ下げはあるでしょうけど、基本的にはじわじわと押し上がっていくことになるでしょう。
そう、世の中はインフレしていますし、資材や職人の給料は上がっていますからね。
という訳で、「マンションはまだまだ買い時じゃないおじさん」は、いつまで経っても買えない事になるでしょう。
バブル崩壊、リーマンショック…歴史が教えるポスト・コロナにおける不動産市場のシナリオ｜住まい１プラス｜三菱ＵＦＪ不動産販売「住まい１」

ただ、若い男女が広い家を買えないと、少子高齢化に拍車がかかりますので、
国策でなんとかならないものか・・・なんともならんか。

駅前のしょーもないくすぶっている商店街とか古い町並みはどんどん潰して、
新しいマンション・商業施設をバンバン建てて、床を増やして増収し、年寄りは空間にゆとりある郊外に出ていってもらい、
仕事＆子育てで忙しい若い男女が優先的に入れるようにしたらいいんじゃないか、と思いますが、
現実は無理だろうなぁ・・・