1ドル158円時代。昼食代６００円の日本人と２０００円の中国人。日本はどうしてこんなに貧しいの？

1ドル158円時代。昼食代６００円の日本人と２０００円の中国人。日本はどうしてこんなに貧しいの？

1ドル150円の壁、155円の壁、などと言われていましたがいずれも安安と突破され、
今のところ1ドル158円です。次の壁は160円でしょうか。

さて、外国人観光客が大挙として押し寄せ、「安い日本」を買い叩いているGWの日本ですが、
中国の現地採用の若手スタッフとの日本のランチで使える値段差が話題になっています。

「先月、中国の現地採用スタッフを訪日させ、私が指導員の１人として数日間にわたる研修を行ったのですが、彼らは毎日、昼食時に２０００円以上する焼肉ランチや回転寿司を食べていた。指導員の私はもっぱら６００円の弁当です。『なんでそんなに余裕があるの？』と思って彼らの給与を調べたのですが、本社採用の新入社員と比べても、それほど差がなかった。１０年ほど前まで、弊社の現地採用スタッフの給与は月１０万円程度でしたが、２倍近くになっていたんです」

（中略）

「コロナ前までは、アルバイトの募集などしなくても人手に困ることはなかった。自ら『働かせてください』と言ってくる中国人留学生がたくさんいたから。でも円安の今は、飲食店でアルバイトするより、転売ヤーとか訪日中国人相手に白タクのドライバーでもして人民元を稼いだ方が儲かるので、ネットで求人広告を出してもほとんど応募がない。コロナ前に１１００円だった時給を１３００円にまで上げたけど、それでもダメ。人手が足りないから、元の席数を半分に減らして営業している」

日本人の資産や収入の相対的価値を下げるだけでなく、社会にゆがみをもたらす目下の超円安は、一体いつまで放置されるのだろうか。
昼食代６００円の日本人と２０００円の中国人　国内は「超円安」で留学生のアルバイトが集まらない（夕刊フジ） – Yahoo!ニュース

そもそも日本は変動相場制を採用しており、1国の都合で円安がいいから、円高がいいから、と気まぐれのように
介入していいものではありません。あくまでも急激な変動を緩和し、実態経済への影響の激変緩和を目的として、
極めて例外的に行われるべきです。
米財務長官 為替市場介入 “極めてまれで例外的な状況でのみ” | NHK | 金融

原理原則としてはそうなのですが、そういった論調の報道はあまりないかも。

さて、日本人の昼飯に使えるお金が600円、中国人が2000円というのは少し悲しいなぁ・・・
そして、日本以外の国の物価や賃金が上がっているので、外国人労働者の人手が集まらずに、
飲食店が回らずに店内が殺伐としている、というのは最近ではよく見る広告です。

豊かになった中国人以外の国の労働者も順次増えていますが、円安が進み、かつ日本の給料が増えないと、
彼らにも相手にされなくなり、最後に残るのは貧しい日本人だけとなりそう。

同一労働同一賃金は、この国だけに限った話でありません。

日本経済もより一層の賃上げ、物価高、そして経済成長が求められそうです。
為替レートは長いスパンで一巡するでしょうけど、物価高と賃上げ、というトレンドは今後も転換しなさそう。

という訳で、より賃上げがしやすい市場で商売をする会社に身を置き、そのトレンドに乗れないと、
相対的にひたすら貧しくなっていくことが予測されます。いわゆる負け組産業の会社にしがみついて時を過ごすと、
もはや取り返しのつかないことになりそう。