日本企業で年収1億円以上の経営者ランキング。1位はやっぱりあのハゲ。

2023年10月30日

日本では2005年まで、高額納税者公示制度ということで、税務署が公式に高額納税者を
発表していました。しかも住所付きで。今から考えると意味がさっぱり分からない制度ですね。

さて、東洋経済が配当含む｢年収1億円超｣経営者ランキング500を公開しているのでご紹介。

首位～4位は昨年と同じ顔ぶれ

上場会社で最も稼いだ経営者は、ソフトバンクグループの孫正義氏だ。孫氏の配当含む収入の総額は188億7300万円となった。役員報酬は1億円だが、配当収入が187億7300万円あった。

2位は、ユニクロやジーユーを展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長だ。柳井氏も役員報酬は4億円だったが、配当収入が136億6200万円となり、総額は140億6200万円となった。

3位は、戸建て住宅分譲のオープンハウスグループ社長である荒井正昭氏。総額は60億9800万円となった。
配当含む｢年収1億円超｣経営者ランキング500 孫正義氏は約188億円､柳井正氏は約140億円 | 賃金・生涯給料ランキング | 東洋経済オンライン

4位はZホールディングスの方、5位はセブン＆アイHDの方となっています。
ちなみにタマホーム社長の玉木伸弥さんは5.7億円の80位、光通信社長は3.7億で147位とのこと。
500位は1.66億円で明治ホールディング社長、飯田グループHLDの前取締相談役、出光興産社長、
京セラ社長、タカミヤ社長となっています。

みんなようけもろてますなぁ・・・ウハウハやろなぁ・・・まぁこれまで積み重ねてきた努力と
心労と運に見合っているかは不明ですが。

ただ、ちょっと気になるのは4位はZホールディングスの方、5位はセブン＆アイHDの方は
名前からして外国籍の方ですが、配当収入ではなく役員報酬として48億、37億と桁違いに貰っていること。
これは孫正義の48倍、37倍です。何か役員報酬として貰うことに意味があるのでしょうか。
租税はどこの国なんでしょう。

日本の長者番付とは：

日本の「高額納税者公示制度」、いわゆる長者番付は、1947年から2005年まで存在しました。
この制度は、所得税額が1,000万円を超える納税者の氏名・住所・税額を公示するものでした。
つまり、「こいつ金持ちやで」と官が民に知らせる制度であり、趣旨としては
「所得額も大きく、社会的責任も大きい、金持ちの監視」がありました。
しかし、2006年に廃止されました。

その主な理由は以下の通り。
・犯罪抑止の観点：
高額納税者の名簿はエリアごとに分け、住所・氏名まで掲載する形で市販されており、大規模な図書館などでも閲覧可能となっていました。これにより、「税金をたくさん払っている＝それだけ金を持っている」というサインになり、高額納税者の名簿に載ったことによって、団体・企業からの寄附の強要や営業攻勢、勧誘などにさらされる、などの指摘がありました。

・個人情報保護：
2005年に個人情報保護法の全面施行を受けて、この制度は廃止されました。

・公示逃れの横行：
この長者番付リストの対象は、3/31までの申請が対象です。
よって公示による前述のリスクを避けるために、3/31までに所得少なめに申告して、
4/1以降に修正申告を行うことで公表を逃れる裏技が横行しました。
もちろん過少申告加算税や延滞税など余分な税金が追徴課税されますが、多少コストを掛けても
公示されなくない、という人が跡を絶ちませんでした。

・法人税で節税すると対象外：
会社側に所得を留保することで個人の所得を減少させ、
公示逃れをする節税が横行し、制度が形骸化しました。

まぁ冷静に考えると意味がわからない制度ですが、廃止されて当然でしょう。
どこそこの誰それさんは高額納税者なのよね、ヒソヒソ、と言い合ったところで、
それが脱税の監視になるかはさっぱり不明ですし。
村社会ザ・ジャパンが濃縮されたような制度ですね。