菅元首相「携帯電話料金が安くなり、国民負担が4300億円軽減した」とTwitterで自画自賛。

総務省の発表によると3月末で携帯電話利用者の約4分の1に当たる3710万件が、割安な料金プランに乗り換えたことが分かりました。
昨年5月末の試算では約1570万件の乗り換えで、国民負担が約4300億円軽減しています。
多くの皆さんが割安料金プランへ乗り換え、負担軽減を実感して頂きたいと思います。

— 菅 義偉 (@sugawitter) May 2, 2022

菅元首相「携帯電話料金が安くなり、国民負担が4300億円軽減した」とTwitterで自画自賛。

※本ツイートは5/2のツイートです。本当はもう少し早めに記事化したかったのですが、
のんびりしていたら例の「楽天モバイル0円廃止」が発表されてしまい、
そちらが盛り上がっていたので、記事公開のタイミングが少々遅れました。

菅義偉元首相さんが通信キャリアにちょっかいを出し、格安プランを作らせたおかげで
日本の携帯電話料金は20GBで世界最安値となりました。
関連記事：自民党・菅 義偉元首相のおかげで東京の携帯料金が世界で最安になってしまう。 | ニュー節約速報

ま、一般的な消費者目線で見るとこれは歓迎されるニュースです。
くっそ遅くて都心部で昼休みには役に立たないMVNOしか選択肢がなかったものが、
キャリアが20GBで3000円未満のプランを出したことで、雪崩を打ったように値下げ競争が
始まったのは否定出来ません。

その一方で、携帯電話本体を2万円以上割引したり、キャッシュバックを付けたりして、
MNPを過度に優遇することも禁じられ、長期契約者を過度に安くすることも禁じられました。
いわゆる「MNP乞食」さん達は憂き目にあっております。

また楽天モバイルも総務省からはしごを外されたことで、業績は悪化の一途を辿り、
楽天全体がジャンク債に指定されるという辱めを受けることになりました。
まぁこれははしごを外されなくても同じ結果だったかもしれませんが。
関連記事：楽天、ジャンク債に。格付け会社S&PがBB+に格下げへ。携帯電話事業の巨額投資で財務体質の悪化を懸念して。 | ニュー節約速報

そして3大キャリアが2年縛りを撤廃させられ、格安プランを強いられたことで減収となり、
5Gや次世代通信基盤の開発投資、設備投資が遅延し、諸外国に遅れを取り、
長期的な国益を損ねたかもしれません。これは「かも知れない」レベルの話ですが。

そもそも、どういう法的根拠であそこまで国側が民間企業の料金や市場に介入出来たのか、
その辺はイマイチ不明。そして放送局やNHKの利権には踏み込まない総務省のスタンスも
理解しがたいところ。さっさとNHKの放送利権に切り込み、不透明な受信料の低減、
スクランブル化をやって欲しい。

NHKへの国民の要望は強いのに、国は一向に介入する兆しは見えないところが、
恣意的に見えてしまいます。

いじめやすい、言うことを聞きやすい、お上の威光を示したい業界を監督省庁がいじめ、
将来に渡る業界の支配体制基盤を築いているような・・・

ま、とりあえず通信料金が安くなったので良しとしましょうか。