三木谷氏「金にならないポイント乞食はBAN、これまで我々は寛容すぎた」、楽天ポイント「改悪」の背景を語る。

三木谷氏「金にならないポイント乞食はBAN、これまで我々は寛容すぎた」、楽天ポイント「改悪」の背景を語る。

2021年度通期／第4四半期の決算を発表し、連結売上高は過去最高の1.68兆円を記録、
一方営業損失として2250億円を計上した楽天グループです。
楽天2021年度決算、モバイルセグメントは売上収益改善／営業損失拡大 | マイナビニュース

来期は楽天モバイル事業も収益力を取り戻し、全社数字に貢献するそうな。
そりゃ1年無料が概ね終わり、3ヶ月無料も新規申し込みを打ち切り、
あとは1GB以上使ったうっかりさんor20GB以上使う確信犯から料金を回収していくステージ
ですからね。

三木谷氏がポイント制度の改悪の背景事情を説明：

さて、楽天モバイル事業が生み出した巨大な赤字を回収するべく、楽天ポイント制度で
各種改悪が施行または予定されています。

具体的には、
・【悲報】楽天カード、公共料金・税金について還元率を8割減の500円＝1ポイント付与にする大改悪を実施。6/1～。 | ニュー節約速報
・【悲報】楽天、ポイント付与対象を税込⇒税抜金額に変更へ。単純にポイントが1割減る。2022/4/1～。 | ニュー節約速報
・楽天証券の楽天カード積立が1％⇒0.2％に改悪。eMAXISなども軒並み対象。2022年9月～。楽天キャッシュ積立で8-12月限定で1％バック。 | ニュー節約速報
・楽天のマネーブリッジの優遇金利が改悪。300万超えは0.1%⇒0.04%に減少へ。元々鼻くそ金利だけど。2022/4/1～。 | ニュー節約速報
・【改悪】楽天カード、WAONとファミペイチャージが12月1日からポイント付与の対象外へ。 | ニュー節約速報
・楽天パシャのSPU+0.5倍の条件が改悪へ。100P⇒300P、今日のレシート10枚以上うｐ必要へ。 | ニュー節約速報
などが挙げられますが、列挙しだすと枚挙にいとまがないほど去年～今年で改悪が行われています。

この改悪に対して、2/14に開かれた決算発表会の質疑応答の場で、楽天CEOの三木谷氏が度重なる
ポイント制度の改悪の背景を語っています。

この点について三木谷社長は、「（楽天証券のポイント還元は）少し寛容すぎるところがあった。お客様の中には我々の利益に貢献してくださらない方もいる。そこで顧客ごとに分析を始めた。ポイントのコストが多くかかっており、そこを変える。簡単に言うと通年で70〜80億円の話になる」と説明しています。
三木谷社長が語る 楽天ポイント「改悪」の背景（山口健太） – 個人 – Yahoo!ニュース

「お客様の中には我々の利益に貢献してくださらない方もいる。」ってなかなか遠回しですが、
かなり核心をついた絶妙な表現ですね。

つまり、客の中にポイント乞食が存在し、そいつらをBANしたり搾り取ったりすると、
年70－80億円の節約になるので実施した、とのこと。

釣った魚に餌はやらない、まさに経営者の鏡ですね、三木谷氏。

ただし、楽天モバイルでのポイントバラマキや、顧客数の増加により、
「楽天ユーザーに還元しているポイントの総量」自体はあまり変わっていない、とのこと。
おそらくそれは楽天の決算書の「ポイント引当金」の残高推移を見ればわかるのでしょうね。

楽天証券から脱出する人が1ヶ月待ちの大行列：

なお、上記引用の同記事では、

たとえば楽天証券では、投資信託を他の証券会社に移管する手続きが「1ヶ月待ち」となっており、他社に移りたい人が殺到していることがうかがえます。

とあり、楽天証券での保有残高に対するポイント付与が改悪されたことを受け、
いわゆる金にならない乞食客が楽天経済圏を脱出しようと大量の待ち行列を作っているそうな。

ま、それでも三木谷氏は長期的に企業の利益になると判断したため、各種ポイント制度の大改悪を
実施しているのでしょう。しょーがない。

嫌なら楽天を出ていけ：

客は企業を選べます。広い顧客チャネルを持つ大企業は消費者を直接的に選ぶのは難しいので、
制度変更などでフィルタリングするしかない。金を生み出さない乞食客は出ていってもらう。
そういう方針です。客が不満ならば、別の業者に行くしかありません。それが市場経済です。