金融庁「お前ら、落ち着け」。日銀の内田副総裁「市場不安定で利上げはない」。

2024年8月8日

乱高下して投資家のおもちゃにされている日経平均株価に大して、金融庁長官は「落ち着け」と
メッセージを発しました。

金融庁・井藤英樹長官
新NISAを導入して、これまでも非常に多くの方々に口座も新たに開いていただきましたし、投資額も増えてきているということでかなり手応えは感じてます。ただ昨今、相場の変動等もありますけれども、「長期」・「積立」・「分散」投資とありますので、投資と向き合う際に一定程度、長い目線を持ってぜひ取り組んでいただければと思います。金融庁では、かねてより「長期」・「積立」・「分散」投資というのが家計の資産形成にはより良い、適当なのではないだろうかというふうに申し上げてきたところであります。長い時間軸をとってみると、相場が高い時もあれば低い時もある。そうした中で相場の短期的な変動に一喜一憂するということではなく、コツコツと積立投資に向き合っていくことが資産形成には大事なポイントと思います。
単独取材：金融庁・井藤英樹新長官　株価乱高下の中、投資について（日テレNEWS NNN） – Yahoo!ニュース

長い目で見ろ、目先の変動に惑わされるな、どーんと構えていけ、とのこと。

日銀の内田副総裁「市場不安定で利上げはない」。

せっかく長年に渡るゼロ金利政策をやめた途端にこの極端な為替と株価の上げ下げが起きたことについて、
日銀は「当面の間は金融緩和をしっかりと続ける必要がある、市場不安定で利上げはない」との
発表を行いました。いや、発表させられた、軌道修正させられた、ということが正しいでしょうか。

一方で「先週の段階だと、植田総裁は比較的、粛々と金利を上げてくというメッセージだった。きょうの副総裁の説明は、金融市場は混乱しているので利上げはありませんということだった。さらに、急いで金利を上げなくても、政策が手遅れになることはないと、植田総裁の発言と逆のことを言っていて、市場では何か大きな軌道修正があったような印象になっている」と述べました。

そのうえで「市場が動くのに応じて説明を変えていくと、日銀に対する信用が落ちたり、日銀が何か発信しても市場に信じてもらえなくなったりすることにつながる。もう一度、市場との正しい対話を考え直す必要があると思う」と指摘しました。
日銀内田副総裁「市場不安定で利上げはない」 | NHK | 日本銀行（日銀）

まぁこれだけ市場が過剰に反応するのは想定外だったのでしょうね。否応なしに軌道修正とのこと。
なんだかいつも通り後手後手に回っている気もするなぁ・・・

さて、ジェットコースターとなっている日経平均株価ですが、今後どうなるかは誰にも分かりません。
騙し上げかもしれないし、いきなりどーんと下げるかも知れません。
落ち着いてじわじわと上げたり、下げたりするかも。

素人が相場を読むなんて無理なので、黙って海外株式投資をドルコスト平均法で買っておきましょう。
こういう時期になると、「新NISAは詐欺」だの「オルカンはやめろ、ただしNISA積み立ては続けろ」
などの意味不明な記事がいっぱい出回っていて香ばしい。
「新NISAは政府の罠」ブラックマンデー超えの株価大暴落にSNSは阿鼻叫喚「国が投資を勧めていきなり大損かよ」一方、街の声は意外にも……（集英社オンライン） – Yahoo!ニュース

「オルカン」はやめなさい、でも「NISAの積立」は続けなさい | アゴラ言論プラットフォーム
興味ある人は鼻くそでもほじりながら、読んでみましょう。

まだまだ市場は総悲観、という水準には程遠いですが、「積立投資を何が何でも継続する」
というのは言うは易し、行うは難し、ということが身にしみますね。

森永卓郎氏のコメントもまた面白い。

森永卓郎氏　株価暴落どうすればいい？「下がったから買うのは絶対にダメ。もっと最悪なのは…」（スポニチアネックス） – Yahoo!ニュース
「下がったから買うのは絶対にダメ。もっと最悪なのはもっと金を突っ込んで損を取り返そうとすること」
とのこと。いや、それ同じことですから。
株価暴落時にやったらいけないことって、売ることちゃうんかい。誰か日本語の校正をしてあげて欲しいところ。
追記：暴落時に空売りするってのもあるか・・・でもミスったら火傷じゃ済まなさそう。