楽天・三木谷氏「さらなる値上げはしないよ」。0円乞食の離脱は「想定の範囲内、一服した」。

楽天・三木谷氏「さらなる値上げはしないよ」。0円乞食の離脱は「想定の範囲内、一服した」。

1GB以下なら0円維持可能なプラン「Rakuten UN-LIMIT VI」が売りだった楽天モバイルですが、
今年9月からの1GB以下でも1078円の課金開始が発表され、騒ぎとなった件について、
楽天CEOの三木谷氏は日経新聞の取材に応じ、次のように述べています。

月額0円から利用できる携帯電話の料金プランを廃止することによる一部のユーザーの離脱は「想定の範囲内」と強調した。「経営的には正しい判断」で携帯事業の2023年中の単月黒字化は可能と改めて説明した。「今後、さらなる値上げはしない」とも述べた。流出しているユーザーの規模などは明らかにしなかった。

2022年5月23日 21:59 (2022年5月24日 5:18更新)
楽天・三木谷氏 携帯0円廃止「さらなる値上げしない」: 日本経済新聞

ま、経営者目線で言うならば、当然0円の乞食客なんていないほうが望ましいのですが、
携帯電話商売で言う「顧客数・回線数」というのは結構大事でして、
銀行や投資家から金を引っ張ってきたり、総務省からプラチナバンドをもぎ取ってくる材料として
アピールするのに使えるのも事実です。

とは言え、楽天の決算全体が危うい中、いつまででも楽天モバイル事業を赤字にしているのは
企業存続の危機である、黒字化しないと不味い、ということでARPU（平均顧客単価）を上げるために、
有料化に踏み切ったのでしょう。

ま、楽天モバイルはサブ回線で利用していた人も多いでしょうから、
「1078円取られるのであれば解約するわ」という人も多いでしょうし、
「100GB、200GBでも3278円と言うのは繋がれば格安！テレワや大量ダウンロードも余裕！」という人も
いるでしょう。

楽天リンクの電話使い放題をWi-Fi回線で使うという人もいるでしょうし、中には楽天市場での
ポイント還元率が最大6倍になる恩恵が気になる、という人も多いハズ。

とは言え、大抵の人は解約でしょうね。

楽天側では無料ユーザーの離脱は一服したと捉えているようですが、
一服したという言い方は、まるでタマホームの社長が「大丈夫、大丈夫」と
言い聞かせているみたいですね。
[写真](1ページ目)「コロナはエボラとエイズを混ぜた人工ウイルス」タマホーム社長の社内向け動画 | 文春オンライン

本当の地獄はこれからではないでしょうか。

ここで改めて楽天モバイルの有料化スケジュールを確認しましょう。

楽天モバイル有料化スケジュール：

7月1日～8月31日：従来どおり1GB以下は0円となる「Rakuten UN-LIMIT VI」のプランが適用。
9月1日～9月30日：1GB以下の場合は1,081円相当の楽天ポイント還元で実質無料。
10月1日～10月31日：1GB以下の場合は1,080円相当の楽天ポイント還元で実質無料。
11月1日～：本格課金開始。

2022年7月1日スタート予定！Rakuten UN-LIMIT VII（料金プラン） | Rakuten UN-LIMIT VI（料金プラン） | 楽天モバイル

という訳で、多くのユーザーは8月末、もしくは10月末に解約を検討するでしょう。
※楽天モバイルMNOの締め日は毎月月末です。15日締めは楽天モバイルMVNOです。
※10月末に解約して1080円相当ポイントが貰えるのかはちょっと謎。

安全を見て、8月末に解約しておくか、という人が数多くいらっしゃるでしょうから、
8月末が大量離脱のタイミングかも。

楽天モバイルの中の人はX-dayに備えて戦々恐々でしょうね。
ただ、それを乗り越えると、一人最低1078円が入ってきますから、キャッシュフローもだいぶ楽になり、
黒字化も夢ではなくなるかと。

はてさて、どうなることやら。