RakutenMiniの電波法違反問題で楽天に行政指導へ。総務省激おこ。

RakutenMiniの電波法違反問題で楽天に行政指導へ。総務省激おこ。

先般、1円で配っていたRakutenMiniに実は3種類のバージョンが存在し、
国内のIIJmioなどのeSIMを利用させないためにバンド1を削除し、わざわざ北米などで繋がりやすい、
4/5/38が追加されました。
関連記事：Rakuten mini、しれっと周波数変更して技適不適合の恐れ。国内主力バンド1が削除へ。技適おじさん大歓喜。 | ニュー節約速報

問題はこの変更の際に認証をとっていなかった問題で、楽天モバイルが総務省に経緯を説明し、
また変更後のバージョンで認証を取得したそうな。
楽天モバイルが「Rakuten Mini」の認証未取得認める、周波数の無断変更問題で | 日経クロステック（xTECH）

ただ、技適表示が間に合っていないということで、RakutenMiniではファームウェアのアップデートにて
対応するとのこと。

一方、ファームウェアのアップデートが間に合わない人向け、

さらにファームウエアの更新が届くまでの応急措置として、対象ロットのユーザーに対してメールを送り、正しい認証表示の画像データをダウンロードし端末内の画像フォルダーに保存するよう求めている。

とのこと。えっそんな表示方法ありなんですか・・・
確かに表示は出来ていますが、それ改ざん可能な単なる画像データですよ？
まぁ確かに本体に認証情報を物理的に刻印しても、物理的破損や汚濁や摩耗で見えなくなることもあるので、
一緒といえば一緒ですが、通信キャリアとしてはお粗末だな・・・というのが正直な感想です。

総務省は激おこ。近く行政指導へ：

総務省はこの問題の報告を受け、行政指導などの処分を検討する方針とのこと。
楽天、スマホ周波数問題で対応公表　総務省は処分検討（朝日新聞デジタル） – Yahoo!ニュース

以前から「本質的に技適の意味ないだろう」「技適の認証機関が天下りの巣窟・利権となっている」
「東京オリンピックで大量の外国人が来日するのに、こんな制度いつまでやるのか」
「認証を取るコストが端末代に転嫁され、最終的に消費者の不利益となる」という批判もあります。

技適（特定無線設備の技術基準適合証明等のマーク）は、スマホなど無線機が
「正しい電波帯で正しい出力で法令や技術基準に適合していること」を示すものです。

各種メーカーがスマホを好き放題作りまくって思い思いに電波を発信すると、
混線したりまともに通信できなくなるわけ。緊急時にみんながスマホを使いまくると、
警察や消防無線がまともに機能しなくなる、そんな事態は避けなければなりません。

以前はトラックやタクシーの違法無線で、幹線道路沿いの
テレビのスイッチが勝手に入るなどの問題も起きていたようです。

そういった諸問題を防止し、電波の交通整理を果たすのが電波法なわけですが、
民間の技術力・開発力の足を引っ張っているのも事実。
ちょっとした無線のテストでも、（どうせばれないのに）いちいち書類で移動局申請が必要になり、
面倒くさいことこの上ない。大体移動する無線機なのに、事前に「使用する場所（住所）をすべて列挙せよ」、
「そこから外れた場所で使用するとアウト」って舐めてんのか。

近代国家として包括的な制度・組織再編と電子的管理（周波数の払い出しと整理等）が望まれます。

諸外国では軍が周波数を一括管理し、かつ当たり前ですが紙とハンコではなく電子的に管理して、
国防、民需、軍事演習、イベント、災害対応、緊急事態に対応しているところもあります。

総務省もそういった方向に進めばいいのに「官の威光を示すため」、
違反した業者（楽天モバイル）に嫌がらせのお仕置きするだけ。本当に中世ですわ。