トランプ大統領「1セント硬貨製造中止」、ホリエモン「1円玉廃止」。日本では既にほぼ作ってないけど。

トランプ大統領「1セント硬貨製造中止」、ホリエモン「1円玉廃止」。

トランプ大統領が「1セント硬貨製造に2セント以上のコストが掛かっている。無駄だ、製造中止」と
命令を発したことを受け、ホリエモンも「日本も一円玉廃止しよう」と提言しています。

日本も一円玉廃止しよう https://t.co/VIxTdLC66s

— 堀江貴文(Takafumi Horie、ホリエモン) (@takapon_jp) February 10, 2025

　堀江氏の投稿に対し「もうキャッシュレスの時代だから、いらないかもなー」「確かに！いらない！」「一円玉を日本から無くした場合、十円未満は切り捨てになるのかな　99円の商品は90円になるってことなのかな。もしくは五円玉は残るから、5円単位になるのかな」「結構いらない…キャッシュレスでそんなに現金も持ち歩いてない…」「1円を廃止にした場合、一の位は切り捨てなのか、切り上げなのか、どっちなんだろう？と思う」「そもそも紙幣硬貨も全ていらない」「1円を笑う者は、1円に泣くかもしれないけど、いろんなコスト考えればありかな」などとさまざまな声が寄せられている。
堀江貴文氏「日本も一円玉廃止しよう」と提言　反響の声続々（日刊スポーツ） – Yahoo!ニュース

まず、製造中止と廃止はだいぶ意味合いが異なるのですが、ホリエモンの意見はともかく、
日本はどちらを目指すべきでしょうか。

そもそも硬貨の製造に、硬貨の価値以上のコストがかかっているとしても、硬貨は紙幣と比べて耐用年数も長く、
決済の過程で何回でも何十年でも使えるわけです。

また、米国では年間130億円の「赤字」が出ているとのことで、額も結構な金額なので新規製造中止、
という「キャッチーな」政策に見えるのでしょう。
トランプ氏、1セント硬貨は「無駄」　1枚4円の赤字、鋳造停止指示（毎日新聞） – Yahoo!ニュース

一方、日本では1円は年間100万枚しか作ってないのですよ。1枚のコストが2円としても製造コストは200万円。
令和６年度の貨幣の製造枚数を定めました : 財務省

また、造幣局でのセット販売分もあり、そちらで利益が出ていたはず。

SNSでは「日本もコストカット！行政のスリム化！公務員削減！」などと叫んでいる人もいますが、
比較する土壌が違うので、あまり踊らされないようにしましょう。

そもそも、お金には「交換」「価値保存」「価値尺度」の3つの機能があります。
製造コストが額面より安かろうが高かろうが、本質的にはあまり関係ありません。
仮に1万円の紙幣の製造コストに2万円必要になるかと言って、直ちに製造中止しますか？しませんよね。
使用者が1万円という紙幣の存在を求めているのだから、発行元がそれをコストを掛けて提供するわけです。

現実問題、1円玉は必要か？

さて現実問題、1円玉が必要か？というとキャッシュレス決済も普及していますし、そんなにいらないかな。
そもそも現金を使う機会は激減し、昼の定食や夜のラーメン、単価の安い商売（1000円カットなど）、
賽銭、パチンコなどのギャンブルぐらいでしょうか。

そんなキャッシュレス時代に1円玉で払う機会は、ほぼほぼ無いに等しい。現金主義のお年寄りは除きますが。
管理人が1円玉を触ったのは、年が明けてだと賽銭ぐらいです。券売機は概ね10円以上ですしね。

万が一、1円玉の流通中止となったら5円単位での切り上げ、切り下げなどの問題も出てくるかも知れませんが、
管理人的にはあまり問題ないかな。二捨三入などの計算も導入されたりして。

ただ、硬貨の流通コストや両替コストも、社会全体で多少は削減できるでしょう。

日本においてはほぼほぼ新規発行を休止しているような状況ですし、製造ラインの維持目的、
技術継承目的が主目的のようで、今後大幅に増産することも無いでしょう。

キャッシュレス決済の浸透に伴い、1円玉は役割を終えていくのかも。