バブル崩壊おじさん「バブル崩壊！新NISAは絶対にやるな！」。その息子「俺が生まれてからずっと言ってる、真に受けるな」。

バブル崩壊おじさん「バブル崩壊！新NISAは絶対にやるな！」。その息子「俺が生まれてからずっと言ってる、真に受けるな」。

画像引用：森永卓郎 オフィシャルサイト

現在、がん闘病中の経済アナリスト・森永卓郎氏とその息子の経済アナリスト・森永康平氏（39）ですが、
親父の方は新NISAと株式投資、そして昨今のバブル相場について警鐘を鳴らしています。

新NISAについて、親子で意見をぶつけ合う企画。そこで卓郎氏は「絶対にやってはダメ!特に中高年以降の人がやるのは危険。若い人でもけっこう危ない」と持論を展開した。

　「今はオルカン（全世界株）かS&P500に投資するのが大部分なんです。このアメリカの株価っていうのは、人類史上最大のバブルになっていて。これがもうすぐ弾けると思います」とし「ドットコムバブルで、アマゾンとかアップルとかマイクロソフトだとか、本来の実力を超えて異常な高値を付けている」と私見を述べていた。

　これを聞いた康平氏は「親父は“毎年バブルは崩壊する”と言い続けている。言ってりゃいつかは当たるので、真に受けてはいけない」と反論。卓郎氏が「3年くらいずっと言ってる」というと、康平氏は「ウソだよ!僕が生まれてからずっと言ってますよ」と返していた。MCの加藤浩次が「逆張りってことですね?」と問いかけると、康平氏は「そう」とうなずいていた。
森永卓郎氏「新NISAは絶対にやるな！」も…息子・康平氏は“逆張り”指摘「毎年バブルは弾けると」（スポニチアネックス） – Yahoo!ニュース

基本的に、チューリップバブルもビットコインバブルもITバブルも、弾けてからようやく
「あれはバブルだったんだ」と分かります。事前に予想は出来ません。

また、年明けぐらいから「株価が上がりすぎだ！日本は崩壊する！」という日本崩壊おじさんも
そこそこ出てきましたが、少なくとも1/4の33288円から3/15の38707円に16.3％も上昇しています。
投資していなかったら、その分の機会損失があるわけです。

まぁこういった逆張りおじさんがそこそこ活躍しているうちは、そこまで株価は暴落しないでしょう。
株価が順調に上昇し、逆張りおじさんに対して「こいつ何言ってるんだ」となり、市場が総楽観となり、
株を「自分より愚か者に高値で売る」ことが出来なくなり、「最後の愚か者」が株を買った時、
暴落が始まります。それがいつ、どのぐらいの規模で起きるかは、誰も予想できません。

S&P500の不都合な真実：大恐慌からの復帰には30年必要だった。

日本人の頼みの綱、米国株式指標のS&P500ですが、2007年10月に始まった暴落は、
元値に戻ったのが2013年3月、実に5年半かかっています。
2000年のITでバブルは元値に戻るまで7年程度必要でした。

ここでS&P500の不都合な真実について、「敗者のゲーム」から引用しておきましょう。

（アマゾン）

「ほとんどの投資家が意識していないのは、株式市場が過去のピークに戻るまでどのくらい時間がかかるか、という点だ。市場（S&P500）が1966年のピークに戻るまでに16年、1929年のピークに戻るには更にそれ以上の時間を必要としたことは、覚えておいたほうがいい。
敗者のゲーム[原著第8版] | チャールズ・エリス, 鹿毛 雄二, 鹿毛 房子 |本 | 通販 | Amazon P116

ちなみに、1929年の世界恐慌（569）から復帰したのは、1959年です。実に30年間が必要でした。

という訳で、今、脳死でS&P500、そしてオールカントリー（米国株が多く含まれる）に投資している人は、
人類史上の最悪中の最悪の場合は30年間、元値に戻らないことを想定しておきましょう。

ただ、1929年に全額一括投資を行い、その直後に暴落、暴落中や戻している間は
1円も買わないというレアケースのみこれに当てはまります。
今でいうと毎月クレカ積み立てを行うと、もちろん暴落中も拾えますので、元本割れ状態からは
遥かに早期に回復できたでしょう。

生活防衛のため、安定資産（円）もそれなりに保有しておくことをおすすめします。
そうでないと、せっかく高値で買ってしまったインデックスファンドを安値で取り崩し、
生活するハメになりますからね。

投資というのは、出来る限り長期間、市場に居続けることが勝利への近道であり鉄則ですので、
ポートフォリオのバランスはよく考えておきましょう。