三菱UFJ信託銀行「若者よ、50万出すから転勤してくれ、辞めないで」

三菱UFJ信託銀行「若者よ、50万出すから転勤してくれ、辞めないで」

総合職は全国転勤は当たり前、何なら家を買った瞬間に「逃げられないだろう」と地方に飛ばされる・・・
そんな噂もありましたが、どうやら昨今の若者は意に沿わない転勤を打診されるとすぐに転職してしまうそうで、
三菱ＵＦＪ信託銀行は転勤者に一時金として50万円を支払う精度を始めたそうな。

　三菱ＵＦＪ信託銀行は１０月、引っ越しを伴う転勤者に一律で５０万円を一時金として支給する新制度を導入する。全国転勤が前提とされてきた総合職の約４５００人が対象で、大手行では極めて異例の手当となる。近年は辞令による転居に抵抗感を持つ若手社員が増え、人手不足で採用の「売り手市場」も強まっている。離職を防ぐためにも手当の拡充が必要と判断した。

　転居時の住環境を整えるために支給してきた手当とは別に、異動後の賞与に５０万円（課税対象）を上乗せする。１０月以降の転勤者だけでなく、条件を満たせば今年４～９月の異動にも遡って適用する。
総合職でも転勤なら「５０万円」支給…三菱ＵＦＪ信託銀行、若手の離職防止など狙い（読売新聞オンライン） – Yahoo!ニュース

時代は変わったなぁ・・・昔は金融機関は転職は当たり前でしたし、若手はとりあえず地方に飛ばされて
2-3から5年程度地方で勤務して、そこから出世コースに乗る人は中央の旗艦店に配属される、
というケースも多かったと思います。

それが、今では50万円を支給して、若者をやめさせないように囲む必要があるそうな。

もっとも、家族がいる場合は50万円程度では穴埋めできず、
まぁ家具やら引越代（これは会社負担か）、家電やらなんやかんやで足が出そうですが、
貰えないよりはだいぶマシかも。

無条件に社員を飛ばし放題、の時代ではない：

そもそも、会社負担で社員を全国好きに飛ばして使える、それがキャリアパスだ、
という風潮そのものがちょっと疑問かも。確かにいろんな地域でいろんな業務を経験したほうが
キャリアに厚みが出るのは事実ですけど、結局その会社や業界の中でしかキャリアって生きてこないですし、
そもそも家庭を犠牲にしてまでキャリアに多少厚みを持たせるために転勤するのを良しとするのか、
という問題もありますしね。

転勤と言えども形は様々で、会社側が「キャリアのため」と転勤させてくれるものなのか、
それとも地方支店が高齢化して人が足りないから、都会で余った人間に都合のいいコマとして
転勤を強いるものなのか、色々あると思います。

という訳で、他社が今回の追随するか分かりませんが、会社側も「社員に50万円払うぐらいだったら、
このご時世、無理に社員を転勤させなくてもいいのでは」という考えも芽生えるかもしれませんね。