スシローぺろぺろ事件、実刑なしの賠償額は100万円程度か。これではZ世代に闇バイトで「ぺろぺろインサイダー・相場操縦・無限空売り地獄」が横行する恐れ。

スシローぺろぺろ事件、実刑なしの賠償額は100万円程度か。これではZ世代に闇バイトで「ぺろぺろインサイダー・相場操縦・無限空売り地獄」が横行する恐れ。

スシローにて男子高校生が卓上の湯呑みや醤油さしを舐め回して元に戻す等の迷惑行為を行い、
その動画が拡散した事件で、一節によると時価総額168億円が吹き飛んだ模様ですが、
どうやら実刑はなさそうで、損害賠償も因果関係が認められない限りは100万円程度ではないか、
という記事も出ています。

結果、刑事責任としては、特定店舗の湯呑み、醤油さし、寿司レーンの清掃業務を行わせることで正常業務を妨害した威力業務妨害罪と、醤油さし中身を廃棄させることになった器物損壊罪が成立しうるのではないかと思います。

決して許されない犯罪ですが、到底実刑になるような犯罪行為ではないでしょう。

なお、偽計業務妨害罪が成立しうるという見解もあるようですが、本件動画によって、店や客に何か事実認識を誤った状態が発生するわけではなく、動画のとおりに認識した結果、業務が妨害されるので、威力業務妨害罪の方が妥当するのかなと考えます。

次は民事責任についてです。

メディアによっては、スシローの運営会社の株価が下がり、時価総額100億円以上の損害が出ており、これが請求対象になるのではといった報道もあります。

しかし、株価下落による損害は、株主の損害ですので、会社の損害ではないのはもちろん（会社も自社株を持っていれば、それは株主の立場としての損害となります）、果たして、本件の問題行動と株価下落の間に因果関係が立証できるかと言えば、かなりハードルは高いと思います。

（中略）

結果、賠償責任として比較的認められやすいのは、当該店舗の湯呑み、醤油さし、寿司レーンの清掃費用と、醤油さしの中身の廃棄交換費用、また、これらの対応したことを広報する費用等に限られる可能性は十分あるなと考えます。

とすると、賠償額は、数十万円から、せいぜい100万円程度に収まってしまう可能性もあります。
スシローぺろぺろ事件について、賠償額は100万円程度？？（弁護士が解説）（福永活也） – 個人 – Yahoo!ニュース

スシロー側からしたらたまったものではないでしょうね。
確かに株価は需給の状況を反映し、ランダムウォークと呼ばれる振動を繰り返すものですが、
事が明らかになった1/31は下落率4.81％という強い下げであり、その日の終値は2,870円と前日比で
145円安となりました。これが因果関係は無い、と言い切れるのかが問題です。

スシロー側被害は100万円では済まない：

ま、それはおいておいて、スシロー側からすると100万円程度の金を貰ったところで、
風評被害は免れません。失われた客は帰ってきません。スシロー側の本件に対応する人員や体制、
警察との調整、顧問弁護士との調整費用を鑑みると、到底100万円では足りないでしょう。

なお、スシロー側は本人及び両親の謝罪を受けたものの、被害届を取り下げるつもりはなく、
引き続き刑事、民事の両面から厳正に対処するとのこと。

そりゃそうだ、ごめんなさいで済んだら警察はいらないんだ。これで被害届を取り下げたら、
「なーんだ、こんなものか。ごめんなさいすれば許してもらえるのね。」と犯罪行為を
増長させるでしょう。Youtuberなんかも「動画のネタにしよ」と二番煎じを考え始めるでしょう。

外食産業全体への挑戦状なのだから、模倣犯が出る芽は完全に摘んでおくべきです。

ぺろぺろインサイダー・相場操縦・無限空売り地獄：

さて今回の事件ではスシローの株価が大きく下げましたが、なぁなぁで終わってしまうと
模倣犯を生む可能性があります。

事前にスシロー運営元の株式会社FOOD & LIFE COMPANIESの株を空売りしていたら、
大儲け出来たでしょうね。

逆に考えると、こういう怖いもの知らずの未成年者を闇バイトとして雇い、迷惑行為をさせ、
事前に株を空売りしておき、株価が下がったら買い戻して大儲けという経済犯罪、相場操縦が
横行しそうです。

誰にでも用意に考え付き、誰でも安易に出来る、というのがこの犯罪の怖いところ。
空売りなんて証券会社の口座があれば素人でもマウスクリックで出来ますし。

グリコ・森永事件当時と異なること：

こんなことは39年前のグリコ・森永事件から散々言われて考察・検証されてきた犯罪でしょうけど、
当時と社会的状況が異なるのは、個人スマホ、SNS、Tiktok等により情報を社会に一瞬で拡散しやすくなり、
社会を扇動しやすくなったこと、金融取引のボーダレス化により地球の裏側からでも取引できるようになり、
犯罪の元締めが金に困った若者をSNSや匿名掲示板、Torやテレグラム、ダークウェブなどで
リクルートしやすくなったことでしょうか。警察の科学的捜査技術もその分向上していますけど。

世間知らずのバカそうなZ世代の人間を煽てて、弱みを握るために軽い犯罪行為を行わせたり、
借金を行わせたりして、それをネタに脅迫し、精神的および物理的に追い詰め、首が回らなくなったところで、
「ちょっと回転寿司にいって醤油ボトル舐め回し、唾液の付いた指でつついてこい、
そうしたら借金もチャラにして、もう終わりにしてやる。大丈夫、親と誤りに行けばOKだ、
世間は同情してくれる。被害届を取り下げない回転寿司屋が悪者になるんだ。
おっと、俺の名前は出すなよ」と思考操作して野に放てば、後は相場操縦の出来上がりです。

厳密にはインサイダーではないですね。関係者が職務や地位で知り得た非公開情報を利用し、
というものではありませんから。ただ、馬鹿に醤油入れを舐めさせるだけの簡単なお仕事です。

フィリピンからでも出来そうな犯罪：

直接的に犯行を指示すると足がつく恐れがあるのであれば、フィリピンのルフィの如く、
ルフィ役（最ボス）⇒日本国内の指南役を1－2人（中ボス）⇒使い捨ての駒のZ世代（ぺろぺろ）、
という具合に間に1－2人中継役を噛ませばバレづらくなるはず。

という訳で、なぁなぁで終わらせると上記のような経済犯罪が行われるかはともかく、
同様の馬鹿の模倣犯は出てきそう。落とし所は、如何に。

スシローは賠償金を取るためではなく、正義の代行人として、厳正に対応して欲しいところ。
正義の執行は、司法当局が行うでしょう。