JCBとりそな、「タッチしないタッチ決済」の実証実験へ。勝手に決済されそう。

JCBとりそな、「タッチしないタッチ決済」の実証実験へ。勝手に決済されそう。

JCB、りそなホールディングス、ベスカは「タッチしないタッチ決済」ということで、
それタッチ決済じゃねーじゃんというネーミングの突っ込みもあるのですが、2024年度にPoCを始めるそうな。

「タッチしないタッチ決済™」プロジェクトとは

BLE（Bluetooth Low Energy）やUWB（Ultra Wide Band）等の通信技術を用いて、来店したお客さまが持っているスマートフォンと、店舗に設置された決済端末や各種IoTデバイスとの連携により、お客さまがスマートフォンの取り出しや画面起動といった操作を行わず、決済手続きが完了できるものです。バッグやポケットにスマホを入れたままでも、認証から決済手続き完了まで行う新たな決済体験を構築していきます。

また、本ソリューションの活用により、ご希望のお客さまには店舗来訪時点で情報を把握し、過去の購買履歴やその瞬間に興味をもって見ている商品に応じた顧客サービス（VIP向けサービスや優待・クーポン配信等）を提供するなど、新たな店舗内体験の実現を目指します。
JCB、りそなホールディングス、ベスカ「タッチしないタッチ決済™」の共同検討に向けた戦略的パートナーシップの締結について | 株式会社ジェーシービーのプレスリリース

だったら、名称は「行くだけ決済」「いるだけ決済」「勝手に決済」でもいいような。

勝手に決済されるのをどう防ぐ？

会計時に顧客がスマホをかざさずに決済するというのであれば、やり方によっては
お店にいる際に顧客が意図しないタイミングで、意図しないものを意図しない金額で
決済する（悪用する）ことも出来ますので、顧客側がどのように金額・もの・決済手段を認知して、
「決済する」ことを承認するのかがまだ見えてきません。

スマホのロック画面が解除された状態だと決済する、というのでは誤決済も増えそうですし、
レジ側でなにか人物を特定する認証を行い、その人が所有するデバイスを紐づけて決済する・・・
というのであれば、むしろスマホなんぞ不要で、本人確認さえシームレスにできれば、
銀行口座引き落としでも良いわけです。（ポイント乞食的には困りますが。）

世界一の乗降者数の駅の改札前でエアスキミングが流行りそう：

何かしらのレジ・本人・スマホの認証手段を考えないと、多くの人のスマホのロックが外れ、
ApplePayがONになっているであろう、東京駅や新宿駅などの改札などで中国人が
移動式店舗（タブレットやPC＋専用決済端末）を勝手に持ち込んで「タッチしない決済」で
不特定多数から金を盗み取っていくという「エアスキミング」が流行りそうです。

逆にスマホ側で決済の都度、パスコードや指紋認証が必要であれば、それもうタッチしたほうが早いじゃん、
となりますし、JCBがどこをゴールにしているのか不明。

続報を待ちましょう。