ANA株主優待券の月別価格相場の推移を分析してみた。新券が届く6月、12月に買い、相場が上昇傾向にある9月-11月に売ろう。
ANA株主優待券は全日空の航空便に半額で乗ることが出来、Yahoo!オークションや金券ショップで
2500-4000円ぐらいで販売しているスグレモノです。
さて、管理人の感覚的に初夏~9月ぐらいって株主優待券の相場が安く、
12月ぐらいの正月前になると価格が高騰している気がしたので、
月別価格相場の推移を分析してみることにしました。
使用したデータ:
対象サイト:ヤフーオークション
データソース:aucfan
ここでYahoo!オークションの過去10年分の価格相場を一括で検索可能です。
ただし有料会員(初月無料)に加入する必要があります。
対象期間:2014年9月~2017年8月
分析件数:4569件。
※aucfanから取得できたデータの内、異常値を削除しました。
対象検索ワード:ANA 株主優待 1枚
※2枚組などは複数枚販売で単価下落に影響をあたえるので削除しました。
分析結果:
散布図です。年度の違い(2014年~2017年)は考慮していません。
あくまでも季節や月次の価格推移を把握したかったためです。
本当は日時ベースでデータを取得したかったのですが、
aucfanの制約上、月初または月末のデータを取得しやすいため、このような形のグラフになりました。
もっと見やすい形のグラフがありましたらお知らせ下さい。
月別ANA株主優待券平均値
月別 | 平均値 | 件数 |
1月 | 3,504 | 368 |
2月 | 3,617 | 381 |
3月 | 3,535 | 369 |
4月 | 3,150 | 408 |
5月 | 2,779 | 388 |
6月 | 3,458 | 382 |
7月 | 3,850 | 392 |
8月 | 4,226 | 370 |
9月 | 4,567 | 338 |
10月 | 4,151 | 401 |
11月 | 3,686 | 396 |
12月 | 3,606 | 376 |
分析:
・傾向的に4-5月、及び11月に価格が下限方向にブレることが分かります。
これは株主優待券の期限が毎年5月末と11月末に設定されているため、期限が短い株主優待券が
1000円程度にて投げ売りされることが反映されています。
・6-9月頃は価格が比較的安定していると言えるでしょう。もっとも、9月になると価格は上振れも
観測できるようです。
・10-12月は価格のボラティリティ(変動率)が一番高まる時期です。
需要の増加による価格の押し上げ、期限切れ間近の価格の押し下げ、それぞれが拮抗し、
このような相場が形成されていると推測されます。
1-3月は比較的安定して2000-5000円のレンジにて取引されています。
何時買うべきか、売るべきか:
読者のみなさんが気になるのはここでしょう。
相場が安い時に買い、相場が高い時に売るべきです。
上手く仕入れて売るというアービトラージ(裁定取引)を行い、有効期限1年間に注意すれば、
多少市場からお金を抜けるかもしれません。
買い時:
6月、12-3月
売り時:
9月-11月
ANA株主優待券の新券は5月末発送で6月上旬に到着、11月末発送で12月上旬に株主に届くので、
概ねそのタイミングと合っているでしょう。
反省:
データの取得時から次の点を考慮すべきでした。
・月別の取引件数を明らかにすべきだった。
aucfanの性質上、毎月取れるデータ数量に制約があります。
確認はしていませんが、毎年5月と11月は期限が短い株主優待券の在庫処分セールがあり、
また新券が届く6月上旬、12月上旬はYahoo!オークションでの処分が活発になります。
そのあたりを踏まえた取引件数を加味すると、より深い洞察が得られたかもしれません。
・株主優待の残り期限を勘案すべきだった。
例えば、11月末時点のYahoo!オークション相場には、11月末期限切れで安く投げ売りされているものと、
来年5月末期限で高く取引されているものが混在しています。
これらを同一のサンプルとし、属性は比較していません。
そのあたりを考慮すべきだったのですが、流石にちょっとめんどくさくて止めました。
という訳で得られた考察は、Yahoo!オークション相場のトレンドを追うのは結構難しい、
特に同じ品名で、残り期限が違うという区分を考慮するのは難しい、と感じました。
この場合の場合分けは期限が5月末と11月末という2次元ですが、例えばブランド物などで状態や真贋を含め、
定量的に把握できない、かつ多次元に渡る分析となると、結構しんどく、当サイトの範囲を超えます。
という訳で管理人がざっと分析した結論は次のとおりになりました。
「新券が届く6月、12月に買い、相場が上昇傾向にある9月-11月に売ろう。」