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国民生活センターに「水素水」の健康効果を謳う表示は問題があるとして改善を要求。効果がないとは言っていないが、水素水のトクホや機能性表示食品は存在しない。
確かに水素水に効果はあります、なんて書くとまた問題があるのですが、誤解を恐れずに書きますと、
水素水は、病気の治療に使われると効果があるという研究発表もあります。
ただし、それは病人に対する治療であって、健康な成人の美容や健康を促進するものではなく、
健康な成人の美容や健康を促進するエビデンスはほとんど皆無です。
あたかも水素水を飲むことで健康な成人の美容や健康を促進するような風潮を標榜するのは、
国による「食薬区分」の規制に反する犯罪行為です。
さて、この度、国民生活センターは、水素水が健康効果を謳うのは健康増進法や景品表示法に
抵触する恐れがあるとして、悪質な業者に対して、文言の改善を要望しました。
ソース:http://www.sankei.com/life/news/161216/lif1612160023-n1.html (産経新聞)
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20161215_2.html (国民生活センター)
水素水の特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品は1件も無い。
これらの「健康に効く」等の表示がしたければ、特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品の
申請を行えとのこと。
なお、特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品は、科学的根拠に基づく実証研究が必要です。
ちなみに、水素水が許可や届け出がされたものは存在しないため、効果はお察しです。
管理人が売る側であれば、真っ先に二重盲検法で効果を立証し、大々的に「健康に良いよ」と
パッケージにデカデカと書き殴って売りまくりますね。現状はそうなっていません。なぜか。お察し。
効果がない、とは言っていませんが、「もし効果があるならば立証してみろ、そうすれば表示を許可してやる」
と業者を煽っています。業者側は沈黙せざる得ないでしょうね。
ナチュラリープラスには業務停止命令が発令:
なお、消費者庁が今年2016年3月において、「がんに効く」などと厚生労働省に真っ向から喧嘩を売る、
謳い文句で水素水を販売していた業者に対して一部業務停止命令を出しているそうな。
その業者名は「ナチュラリープラス」。
現在、ナチュラリープラスで確認できる水素水はIZUMIO。
製品概要 | イズミオ | 製品情報 | ナチュラリープラス – グローバルヘルスケアカンパニー
広告のうたい文句は:「水素」で一歩先のエイジングケア※1をしませんか。
※1 水分摂取による健康維持を指します。
とのこと。うーん、要するに水分補給により健康維持が出来ます、とのこと。クソワロタ。
消費者舐めてんのか。
パウチ製品の溶存水素濃度も不明:
ペットボトルよりアルミ缶やパウチタイプの方が水素残存度合いが多いと業者が宣伝していましたが、
国民生活センターが調べたところ、5銘柄のうち3銘柄で、表示値より測定値が低い濃度を
観測したとのこと。
また、ペットボトルの2銘柄では水素を検出せず、とのこと。
業者は「水分補給」を期待している:
国民生活センターの業者へのアンケートによると、
水素水の飲用により期待できる効果は、「水分補給」が最も多い回答でした、とのこと。
そりゃ水ですからね。人間、水を飲まないとそりゃ死にますし。
健康な人間に水素水は効果があるのか:
まぁ、国民生活センターの調査は「果たして水素水に効果があるのか」に踏み込んだ内容ではありません。
大真面目に日本医科大の太田成男教授のように、水素水の効用を研究している方もいらっしゃいます。
この方の学会での評価は知りませんが、まぁお察しでしょう。
だからと言って、水素水に効果は無いというのは時期尚早です。
かつて人類は、その時代の間違った医学・科学知識によって、多くの過ちを犯しました。
アメリカ合衆国大統領ジョージ・ワシントンは、誤った医療知識による、
誤った医療行為「瀉血(血を抜くこと)」を含む複合要因で死亡したのはあまりにも有名です。
また大航海時代(16-18世紀)、船乗りが壊血病で歯肉・歯・粘膜がぼろぼろになり、
大量に死んでいく原因が、当時は発見されていないビタミンCの不足によるというのは、
当時の医学知識では判明しませんでした。この壊血病による死者はヴァスコ・ダ・ガマの
インド航路発見の公開において、なんと180名中100名。まさに55%にも到達します。
ビタミンC欠乏症が壊血病の原因であると判明したのは、数百年後の1932年のことだそうな。
人類の知識は日々進歩しており、将来的には水素水による効果がはっきりわかるでしょう。
まだまだ研究の余地がある現在、科学万能主義をいたずらに唱えることなく、冷静な判断力と
エビデンスベイスドの観点に立ち戻り、今なお続く水素水の議論を冷静に観察しましょう。
なお、飲む水は水道水でOKです。タダですし。効果が証明されていない、胡散臭い水素水を
高いお金を払って買うことはありません。
プラシーボ効果は詐欺師の温床:
中には「プラシーボ効果があるから、水素水に効果があるのは嘘ではない、
それで救われた人もいるはずだ」という論調もありますが、管理人は断固反対します。
なぜならば、プラシーボ効果は本人が強く信じたことによって生ずる結果であり、
医学的に万人に発生するわけではありません。
加えて、プラシーボ効果は本人が強く信じること、つまり、業者側が効果を強く訴え、
本人に信じ込ませないと行けないわけです。これは、近代医学が情報公開とエビデンスベイスド、
更にインフォームド・コンセントなど、広く大衆に公開されることを前提に発達してきた観念とは
大幅に異なります。
そこに詐欺師のような業者が付け入るスキが出るわけです。
プラシーボ効果があるから嘘ではない、と言うのは、騙されているうちが幸せだ、ということです。
そんなことは断じてありません。それは、騙す側の業者が使う言葉です。
身内が騙されて、大金を支払い、得られる効果はプラシーボ効果だけ。それ、許せますか?
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代替医療解剖 [ サイモン・シン ] |
民間療法、代替医療の効果のなさ、危うさ、医療科学の否定の歴史について学びたい人は、
サイモン・シンの代替医療解剖(旧題:代替医療のトリック)を読んでみましょう。
907円の割には、学ぶことが多すぎる本です。
コメント失礼します。
この分野に関してはいつも以上に辛辣な言葉を使っておられますが、なにが管理人さんを動かしているのでしょうか。
「身内が騙されて、大金を支払い、得られる効果はプラシーボ効果だけ。それ、許せますか?」
効果があるどころか、害になるかもね。水素分子が充満した水を飲む、ということ自体不自然で最近可能になったばかりだから長年に渡る十分な安全性の検証がなされていない。
そもそも細胞は生きるために至る所で酸化・還元反応を行なっているから、そこにどこでも入り込む小さな水素分子が異常に介入すれば害が生じる恐れが有る(例えば細胞内呼吸の阻害による窒息死もしくはそれに準じる蓄積性の悪影響とか)。
健康になりたいなら水素に金かけるよりも新鮮で良質な魚介や野菜、油を生・蒸し・湯でで食おうぜ。うまいし(ただし汚染に注意)。
いうほど水素も含まれてないけどね。
ただ、異常に水素が細胞内に介入したら、結果がよく分からないのは合意。
そもそも物理的に引火の危険性があるし。
人間、高度経済成長で煤煙まみれの中育った世代が平均寿命80歳で世界一の長寿なんだから、
あんまり気にしてもしゃーないんやで(ニッコリ