京セラが極地用スマートフォン「DURA FORCE PRO(デュラフォース プロ)」を発売へ。MIL-STD-810Gの16項目に準拠。3/14~。
北米向けに出荷しており、既に米国4大キャリアに採用されているという高耐久スマートフォン、
DURA FORCE® PRO(KC-S702)が日本向けに発売となります。
ディスプレイ | 約5.0インチFHD TFT液晶 |
サイズ(幅×高さ×厚さ)/重量 | 約73.4×148.4×12.9㎜/ 約230g |
バッテリー容量 | 3,240mAh |
連続通話時間 | 約1,030分(VoLTE) |
連続待受時間 | 約690時間 |
充電時間 | 約190分(5V/1.5A), 約140分(9V/1.8A) |
OS | Android? 7.1.2 |
CPU | Snapdragon 617 |
メモリ | 内蔵:ROM:32GB/RAM:2GB |
外部:microSDXC?(最大256GB) | |
対応SIM | nanoSIM |
カメラ | メイン:約1,300万画素CMOS |
ワイド:約200万画素CMOS | |
サブ(イン):約500万画素CMOS | |
通信対応規格 | LTE:B1、B2、B3、B4、B5、B7、B8、B12、B19、B20、B29 |
UMTS:B1、B2、B4、B5、B6、B8、B19 | |
GSM:850/900/1800/1900MHz | |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz) |
Wi-Fiサポート機能 | IEEE802.11k/r(Wi-Fi高速ローミング) |
Bluetooth? | Ver.4.2 |
外部デバイス/その他 | NFC、microUSB Type-B USB2.0(High-Speed)、 |
3.5mm ステレオイヤホンジャック |
ちなみに米国アマゾンでは170ドル程度、日本円で2万円弱というところでしょうか。
Amazon.com: Kyocera DuraForce Pro E6820 4G LTE 32GB Military Grade Rugged
Smartphone Black for T-Mobile: Cell Phones & Accessories
CPUがSnapdragon 617、RAM2GBということで、今となってはローエンドの性能となります。
ただ、重要なのは耐環境性かと。
MIL-STD-810G準拠とは:
MIL-STD-810G準拠とは米国国防総省の調達基準のことで、この規格を認定やら満たす、
という表記で商品がちょいちょい売られていますが、それは厳密には間違いです。
MIL-STD-810はジャンルごと(衝撃や熱、水、温度)に試験が分かれており、企業は自分のプロダクトに、
どのテストを課すのか自らの意思で仕立て上げる(tailor)ことが出来るわけ。
よって、MIL-STD-810に準拠したテストをクリアした、と広告で謳うのが、間違っていない表記になります。
もっとも、同じ試験をするなよ、ユーザーが勝手に同じ試験をしても、壊れないとは限らないとのこと。
また、本当に試験をしたのか、どのような制約条件で行い、どのようなデータが出たのか、
確認しないとあまり意味がないかと。
企業によっては設計計算上で、試験を満たすことを確認したとし、実際の試験を実施することは
省略する場合もあります。試験の実施にはやたら金が掛かりますし、こんな試験設備を自社で
有するのは無駄以外に何物でもなく、大企業でも外部のテストサイトをレンタルして実施することが
ほとんどなわけです。
もちろん、試験を実際に実施して試験データを確認できると、人間は安心出来るわけですが、
その膨大な費用は結局製品コストとなり、消費者に転嫁されるわけです。
設計計算上で検証できるのであれば、コスト意識の高い消費者としては
それに越したことはないかと。
なお、MIL-STD-810末尾のGばリビジョンであり、最新版のMIL-STD-810Gは1000ページにも及ぶ
超大作ですが、ネット上でフリーに公開されていますので、興味がある人は見てみましょう。
電磁干渉試験から振動試験、耐衝撃試験、防水試験、防滴試験などなど、
項目数がとてつもなく多く、マニア心をくすぐられるかと。
www.atec.army.mil/publications/Mil-Std-810G/Mil-Std-810G.pdf
ちなみに、京セラは16項目を準拠した試験を実施した、と書いています。
一方、オンキョーが代理店の同じようなコンセプトのCAT S41 SMART PHONEを発売しますが、
耐衝撃性能規格“MIL-STD-810Gや防水・防塵規格“IP68に対応と書いています。
どの項目をどのように実施したのか、本当に実施したのかは記述なし。
そもそもMIL-STD-810Gは耐衝撃性能規格じゃないし。含まれてはいますけどね。
というわけで、興味ある人は米国アマゾンから輸入してみましょう。意外と安く買えますよ。