「年収200万円で豊かに暮らす」はタイトル詐欺。実は年収200万円は関係ない。読んでみた感想、書評。
SNSでバズった雑誌「年収200万円で豊かに暮らす」に対して「200万円で暮らせるわけ無いだろ!」
などの口コミもありましたが、いやいや、年収200万円未満って全人口の20%近く、
2400万人近くいるからね、という突っ込みもあり、とりあえず買って読んで見たので、
書評・レビュー・感想をつらつらと書いてみます。
ちなみに、日本人の平均年収は552万円、中央値は437万円。
2000万円以上の方は1.2%いらっしゃるそうな。
もちろん、年収200万円以下の世帯には、学生が親から仕送りを貰っているケース、
生活保護を受給しているケース、年金を受給しているケースなどいろんなケースがいらっしゃると
思いますが、当然、普通に働いている方で年収200万円未満の方も相当数いらっしゃるでしょう。
という訳で、年収200万円と言うのはそんなに特別なことではありません。
買ってみた:
はい、買ってみました。ちなみにこの雑誌、売値は759円。
年収200万円の額面の0.037%。とんでもない無駄遣いだ。
とんでもない本だった:
年収200万円で静かに暮らすにあたり、次のような章立てが考えられます。
①:現状把握
・年収200万円のうち、所得税、住民税、社会保険料等を考慮した可処分所得の理論値の把握。
②:地域特性の把握
・日本全国の不動産価格、賃貸相場を分析し、日本地図を何区分かに分類し、
賃貸or持ち家or実家を場合分けして家賃理論値を仮定。
③:未来における動向把握
今後の年収カーブ、家族構成の変化を加味し、あと何年間年収200万円で耐え過ごせば良いのか?
1-2年?5-10年?10-30年?死ぬまで?それぞれのケーススタディを分析。
④:①-③の調査結果を加味した年間支出計画書および中長期(1-5年)支出計画書を
「③未来における動向把握」を元にし作成。
また、各ジャンル毎(住居費、食費、医療費、交際費)等の月間、週間、日間の支出計画を作成する。
これにより、各ジャンル毎(住居費、食費、医療費、交際費)における理論支出値(予算)が
算出できることから、後は実績値を効率的に把握するため、クレジットカードやマネーフォワードを
駆使して実績をもれなく無駄なく労力少なく把握できるシステムを構築する。
そういったデジタル把握が苦手な人は、昔ながらの紙と鉛筆、小遣い帳、封筒での分類等で代替しても
差し支えない。
⑤:④の計画に基づき算出した予算と実績を分析し、差異がある場合は要因分析を行う。
分析頻度およびしきい値(これ以下の金額は分析しても時間の無駄)を実務上負担のない範囲で
効率的に設定し、かつ予算を大幅に超過した場合のリカバリー方法や、予算より大幅に減少した場合の
余剰資金の活用について記載する。
・・・とここまで書いて、ようやく、「はい、住居費、食費、医療費、交際費」を
どうやって下げていきましょうか、下げるには具体的にこういった手法がありますよ、ご紹介~
となるはずなのですが、上記のような話は全くなし、一切なし。
むしろ年収200万円の話は本文中の冒頭ページに1-2箇所記載があるだけ。
ひょっとして編集者、本のタイトル忘れちゃった・・・?
小手先のテクニックがすかすかに載っている:
じゃあこの本、何が載っているのかというと、節約の小手先のテクニックがほそぼそと載っています。
支出を記録し、無理のない範囲で目標を立て、たまに贅沢し、節約というより生活を楽しむ、等々。
おいおい、日経ウーマンの端の方に書いている節約テクニック、をまとめてるのを期待して
読者はこの本を買ってるんじゃねーぞ、舐めてんのか。
また、ミニマリストの方々がコラムを書いていますが、このミニマリストの方々の年収は
決して200万円ではないし、例として写っている写真がどう見ても年収200万円の家には見えない。
六畳一間かボロボロの公営住宅の写真を乗せてくれないと、本のタイトルが「詐欺」と言われても
仕方がないでしょう。そのぐらいタイトルにそぐわない「シンプルでお洒落な素敵なミニマリストの家」が
取り上げられています。
バカバカしい節約テクニック例:
さて、一応この本を真面目に読んでがっかりした管理人がバカバカしいと思った
節約テクニック例を挙げていきます。
・財布にはお金を入れすぎない。
⇒入れるか入れないかは支出に関係ない。もし関係あるとするならばその精神を直した方がいい。
・個別スイッチ付き電源タップを購入してこまめに待機電力を節電。
あのさぁ、待機電力って年間いくらかかってるか知ってるか?
電気代って1kWh=27円(1000Wのドライヤーを1時間使うのに27円)だぞ。
お高い電源タップを購入したり、抜いたり挿したりする手間を考えると、働いたほうが良いぞ。
家電によっては頻繁な抜き差しでコンデンサーに突入電力で負荷がかかって壊れやすくなったり、
バックグラウンド処理が電源断で強制終了が起きて不具合が起きてろくなことがありません。
・予算は食費や交際費、水道光熱費など区分ごとに封筒やクリアポケットにお金を入れて管理。
クレジットカードは別管理。
⇒なぜ現金払いが前提なんだ?しかも「予算区分」と、クレジットカードor現金という「支払い区分」が
混同していてMECE「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」じゃない。
こんなの新人研修で習うよね。
あとこの手の話しでいつも思うのが、おしゃれな封筒やケースでお金を管理するほど、
今家計に余裕あるのか?無い前提で話してるんだよなぁ?編集側が設定忘れてるんじゃねーぞ。
・ふるさと納税を活用。
⇒おいおい、本のタイトルの設定忘れているだろう(笑)。年収200万円という設定だぞ?
納税限度額は独身:22000円、子なしの夫婦:14014円だぞ。
つまり納税できて1-2発。そんな投資機会が少ないものを真面目に考えて思考リソースを割くより、
年収を上げることに思考リソースを割いた方がいい。
・クレジットカード購入は忘れて無駄遣いしないようにメモする。
⇒何のための電子明細閲覧なんだ?めんどくさすぎて発狂しそう。
・格安スマホに乗り換える。
⇒趣旨は分かりますが、なぜか例ではUQモバイルを契約しています。
おいおい、UQモバイルなんて贅沢品だろうが。貧乏人は楽天モバイル一択、
秋以降はpovo2.0かIIJmioデータプラン(eSIM)とかその辺だろう。
この本がおすすめの人:
じゃあこの本はどういう人におすすめなのか?と聞かれると、「そもそもおすすめしない」という
選択肢が無いとすれば、次のような人。
年収400-700万円程度で、生活が苦しくもないけど余裕があるわけでもない。
ただ生活と人生にマンネリ化してきたし、ちょっと部屋も汚れてきたので、
おしゃれなミニマリストに整理整頓術を学びつつ、社会人として知るべき
生活の知恵や節約の知恵を把握し、ちょっと生活を変えてみたいなー、という人向け。
巻末のコラムには、本雑誌で節約術を説いた人ご紹介ということで、
・インスタグラマー(フォローワー○万人)
・OLの傍らYoutuberを実施し、情報発信中。広告やデザインも担当。
・総資産○○○○万円
・チャンネル登録者数○万人突破!
などなど。あれ?年収200万円の話はどこにいった?むしろインフルエンサーとなって、
いかに自身の発言力と影響力を強め、今の地位を築いたのか、という紹介本になっています。
という訳で、興味ある人はポチってみましょう。意外とネットでは売り切れている模様。
管理人は本屋で買いました。久しぶりにリアル店舗で本を買いましたよ。
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「年収200万円で豊かに暮らす」
とかいうタイトルで何人釣れるか試してみただけ
という出版元の後付け釣り宣言に期待
多分、ネット民がネタとして購入してるから売れ切れてるんだろうね。
とすれば釣りとしては成功だね。
キャッチコピー1つだけで一時のブームを作り出したんだから実際大したもんだと思うよ
乞食なめんな
私も昨日サラッとだけ立ち読みしました。
参考にならず。。
お金には財布を入れ過ぎないに笑ってしまいました笑
管理人さんの分析は的を射ているような気もして、年収200くらいの生活を送って更にお金に余裕を持たせたいな〜と思っている節約志向な400〜層に需要があるんでないだろうか笑
管理人が節約マスターとして書いたほうがいい本だね
管理人は真面目だな
こんなつり案件踏んで律儀にレビューとは頭さがります
俺も実質的には、来年仕事やめて、半年のきかんこう生活の予定で年収200万未満になります
現時点で給与額面300万未満だし、既卒フリーターニートやってたし、金融資産1100万ぐらいだけど、お袋が死んでしおくりなくなればなんとかなりそうです
ツッコミ解説がいちいち面白い。
貧乏な家ほどコカコーラとか飲んでんだよな。
そして子どもは不細工で肥満気味。
携帯を契約しまくって転売したほうが金になるんじゃない?
儲けより手間の方がかかると思うけど。
Amazonのレビューに書いてきてよ
例の徳島スタンフォードのレビューみたいに話題になるかも?
ゆとさん「年収100万円で辛うじて暮らす。乞食道で心は豊かに」って本を出せばミリオンいくぞw
ありがとう。
管理人さんの記事で凄く勉強になった。
・お金には財布を入れすぎない。
これはその通りだと思いますよ。
後、楽天とかpovoとか究極の節約なのは分かるけど、快適さとのコスパ考えるとUQモバイルは悪くないと思いますよ。
UQやめて浮いたお金で買えるものはそんなにない。
つ~か、こんな本買わないのが1番。
UQのステマやめろ
uQやY!mobileなんて、節約目線で見れば高い部類だよ。
どうせ宣伝目的のコメントだろうけど。
まぁこの本、月1000円のご褒美は何に使おうかな?という層がターゲットっぽい(冒頭のみに記述あり)ので、まぁ多少はね。。。
豊かに生きるには上を見ず、下を見ず、自分だけを見て収入を量って支出を制するだけ
これが守れないと年収1000万超えても豊かになれないし、逆に守れていれば最低賃金の生活でも豊かになれる
現金資産が数百万あっての年収200なら
2台持ちとか夫婦ならスマホ全てにpaypay入れて花王キャンペーンだけで1年分の洗剤を賄うことができるし
軽自動車買うにしても一括とローンじゃ差が出るし、
仕事や住居を変えればメリットが出るようなときに身動きが取りやすい
入院しても高額医療費制度があるからすぐには詰まないし、現金あればポイ活も有利に動けるし。
まぁそんな人なんてごく一部だろうけど。
ATMに通う時間がもったいないからなるべく十分な現金を持つようにしてる
買い物するときは値段見て、それが割に合うかどうか考えるもんだと思うんだけど、そこで衝動買いしてしまうなら財布云々じゃなくて考え方を見直さないとお金たまらないんじゃないの、とは思う。
例えば棚落ち品で必需品が大量に値引きしてたら買えるだけ買ったほうが得だから、やっぱり現金って必要
(現金払いの機会は少ないけど現金チャージはかなりするので)
サブスクでも年払い半額キャンペーンとかしてたらすぐ乗っかれるように口座の現金もかなり余裕もたせてる
わいはクレジットカードで飲み会とか幹事してみんなから現金貰って、
貰った現金は運転資金にあててる。ATMに行くとか年に1回もないわ。
時間も手数料も(無料だけど)もったいないし、防犯リスクもあるしね。
ただ、ある程度手元に現金をプールしておくのはある程度年収がないと出来ないかも?
また、手元にあると使っちゃう人は、そもそも論がありますね。
自分もATMで現金下ろすこと無いね
(現金プールしてて)入れるばっかり
ほぼクレカ払いだし
財布に現金いくら入ってるか把握してない
最近やっとコンビ二少額決済でも、カード・〇ペイ増えたけど
十数年前は肩身狭かったぞいw
本屋で立ち読みしました
表紙になっているおづまりこさんがいくつか本を出していますが
なかなかの眉唾もので、読んでいてむかむかする事が多数
管理人さんのツッコミコメントを是非出版社や著者に読んで頂きたいです
そりゃ本なんかタイトルに釣られて騙される奴が買う物だし
年収200万って手取りの話だろ
じゃー節速マンが本だせや
このサイトを読むといいよ。多少は手助けになるであろう。
✕お金には財布を入れすぎない。
○財布にはお金を入れすぎない。
失礼しました、修正しました。
いえいえ、いつもお疲れ様です。(^^)
ワザとかと思ってた。管理人さんの捻ったジョークじゃなかったのか・・・
宝島社の書籍『年収200万円で豊かに暮らす』が物議
Twitterで「暮らせるわけない」などの声
「年収200万円」の国民構成比は?
https://www.itmedia.co.jp/business/spv/2206/20/news152.html
国民構成比を調べてみた。
調べてないじゃん、何この記事。雑記と同じぐらいスカスカやな。
>>
記事から
〜年収別の状況はどうか。
「100万円以下」(442万人・構成比8.4%)と「100万円超200万円以下」(772万6000人・同13.8%)を合わせると、
年収200万円以下は1164万6000人(構成比22.2%)だった。
総務省統計局が6月20日に発表した「人口統計」によると、日本の人口は最新数値で1億2493万人だったため、
単純計算で国民の約1割が年収200万円以下ということになる。
年収別で最も構成比が高かったのは「300万円超400万円以下」(913万人)で、構成比は17.4%だった。〜
あとグラフ(表)も掲載されていますが。(^^)
ほんまや、スマホだと表示されなかった、ありがとう。
いえいえ、ど~も~♪(^^)/~
ワイ物凄い勘違いしてたわ。
これ年収だよね。手取り200万円だと思ってた。
いやぁ、年収200万だと地獄だよなぁ・・・