【続報】Gotoのキャンセル料補償について政府が検討へ。10-16日予約分が対象かも。事は単純じゃない。

（リンク先はYahoo!トラベル）【悲報？】Gotoのキャンセル料補償について政府が検討へ。事は単純じゃない。

※続報でGoto事業を発表した7/10から、東京の除外を決定した7/16までに行われた予約について、
キャンセル料を政府負担とする旨で調整中とのこと。
Go Toトラベルのキャンセル料 少なくとも7月10日～16日予約分は補償へ – ライブドアニュース

東京を目的とする旅行、及び東京都民の全BAN（対象外）が決定したGotoイベントですが、
キャンセル料に関しては「政府補償」とする線が浮上しているようです。

細部は何も決まっていませんが、今後は国が肩代わりしてくれるかも？
それぞれの人の立場をまとめてみました。

予約した人の立場：

・そりゃGotoの35%キャッシュバックを期待して予約したんだから、
Gotoが都民及び東京対象外となったのであれば、予約の前提条件に変更があったのだから、
キャンセル料は払わない、または前提条件を変えた国が補償すべき。

ホテル側の立場：

・そりゃGotoキャンペーンを見越して35％便乗値上げしておきましたけど、
それで予約したのはお客様ですので、キャンセル料は払ってもらいますわよ。

お客様がGotoの35％キャッシュバックを見越して予約したのか、それとも単にお金があるから
多少値上げした状態でも予約されたのか、ホテル側からは分かりませんからね。

支払い元が国だろうがお客様だろうが、どっちでもいいけど、とにかくお金を払ってもらわないと、
食事やお土産やら清掃業者やらの関連業者の支払いも滞って連鎖倒産が起きて、死者と餓死者が
コロナの比ではないレベルで、しかも日本中で起きますわよ。

管理人の立場：

管理人もGotoを利用してホテルを予約しましたが、「キャンセル不可能の1割安いプラン」ではなく、
「前日までキャンセル無料な割高なプラン」を選んでおきました。
コロナの数字が予想以上に増えた場合と、Gotoキャンペーンがキャンセルされる可能性を危惧して、です。

結果的にGotoが対象外になったので、現行の35%バックを加味して少しお高いホテルを予約していたのを、
もう少し安いホテルに予約し直して事なきを得ました。

これ、ホテル側から見ると、「キャンセル不可能の1割安いプラン」の安い分の客の料金を、
趨勢の変化を見越して危険負担を重く見て「前日までキャンセル無料な割高なプラン」を予約した客が
負担していることになりますね。

逆に言うと、考えなしに「キャンセル不可能の1割安いプラン」に特攻した客がキャンセルする場合、
そのお金を税金で負担するのが正義なのか？
「前日までキャンセル無料な割高なプラン」をあえて選んだ客は、その見返りはなにもないのか？
「ホテル側から見ると、キャンセル料が取れたと言っても多くて2－3割で、その後どうするのか？」
という問題も残ります。

社会全体の効用を考えるとどうすれば正しいのか？
ハーバード大学のマイケル・サンデル教授の議題になりそうですね。

旅行業界の取り扱い総額は97.6%減

ワイドショーでは「ショー」らしく、小池さんがこう言った、国はこう言ってる、などと
しょーもないやり取りが永遠に続いており、数字での議論や報道が全くなされてない状態ですが、
数字で述べると次のとおりです。

国内大手旅行47社の総取扱額98%減、5月は前月より悪化、国内パッケージツアーは99％減　ー2020年5月(速報) | トラベルボイス

観光庁が発表した主要旅行業者47社の旅行取扱状況（速報）によると、2020年5月の総取扱額は、新型コロナウイルスの感染拡大による旅行の延期や中止の影響を受け、前年同月比97.6%減の95億7340万円となり、前月の減少率95.5%よりもさらに悪化した。内訳は、国内旅行が同96.6％減の81億7560万円、海外旅行が同99％減の13億5850万円、外国人旅行が同99.8％減の3920万円と、いずれも90%以上のマイナスとなった。

これは・・・ミッドウェー海戦やレイテ沖海戦すら比較にならない、原爆投下後の非武装地帯の様相ですね。

一般社団法人の日本旅行業協会が発行する
「 数字が語る　旅行業2 0 1 8」によると、ツーリズム産業が観光消費額25.5兆円、雇用効果は440万人とのこと。
直接的なホテルや観光業だけでなく、地場産業への影響を考慮した数字でしょう。

この手の数字は自らの影響力を誇示すべく、マシマシになる傾向があるので*0.7としても、
およし17.85兆円、雇用効果は308万人となります。日本人の2.6％にもなります。

年間自殺者数が2万人程度ですので、仮に観光業及び波及産業が完全に死亡した場合、
その150倍の人間が露頭に迷うことになります。失業率は激増し、治安の悪化が懸念されます。
当然、税収も低下して、社会保障に回す予算は削減され、年金頼みの高齢者やシングルマザー、学生など、
社会的弱者には死んで頂くことになります。また、社会的混乱に乗じて周辺諸国の圧力はますます高まり、
北海道や沖縄本島への武力侵攻が日常的に行われるようになるでしょう。

というわけで、Gotoの賛否については今も喧々諤々の議論がなされているかと思いますが、
民放その他においてももう少し数字で報道して欲しいところですね。
感情で判断しても意味がないですからね。

「Gotoを中止した場合の予想死者数」と「Gotoを実施した場合の予想死者数」、
そしてパラメータは死者数だけでなく、GDPやロシア、中国、北朝鮮の侵攻度合いと国民の幸福度合いなどを
加味したシミュレーションをぜひとも報道して欲しいものです。日本の報道機関じゃ無理かな。残念ながら。