中身は若干異なるオルカン、みんなどれ買ってる?PayPay投信が一番劣後。
先日、「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」さんの低コストインデックスファンド徹底比較を読んでいました。
【まとめ】低コストインデックスファンド徹底比較(24年12月末)【全部入り】 | 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)
その中で、PayPay投資信託インデックス 世界株式が妙にインデックスとの差異(-5.3%)が開いていて、
「なんでこんなに運用成績が悪いんだろう」「やっぱり2025年9月に会社が無くなるから、
やる気ないのかな」と思ったのでご紹介。
※運用元のPayPayアセットマネジメント株式会社は、2025年9月末に事業終了を予定し、
一部ファンドはアセットマネジメントOneへの運用会社変更を予定しています。
ついでにちょっと有名どころの運用結果を自分で調べてみました。
インデックスファンド結果一覧:
名称 | 1/4基準価格 | 12/30基準価格 | 騰落率 | インデックス |
eMAXIS | 20,756 | 27,686 | +33.4% | MSCI |
楽天プラス | 10,722 | 14,285 | +33.2% | MSCI |
楽天 | 20,064 | 26,433 | +31.7% | FTSE |
SBI | 19,549 | 25,685 | +31.4% | FTSE |
PayPay | 10,423 | 13,640 | +30.9% | FTSE |
ファンド名の正式名称は次の通り。
・eMAXIS:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
・楽天プラス:楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド
・楽天:楽天・全世界株式インデックス・ファンド
・SBI:SBI-SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
・PayPay:PayPay投資信託インデックス 世界株式
なお、それぞれのインデックスファンドは、ベンチマークとする指標がそれぞれ異なっています。
MSCI:MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(大中企業対象、世界の85%をカバー)
FTSE:FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(大中小企業対象、世界の98%をカバー)
投資の基礎 投資信託編 第5回目 MSCIとFTSEの2つのインデックスの違いについて | 医師の年金・節税対策や資産形成のことならexit.(イグジット)
我々が投資信託を購入すると、それら投資信託からマザーファンドにお金が流れ、
そこからそれぞれベンチマークとする指標を「目指す」ように運用が行われます。
一致するわけではありません。
そこには各社の技巧が張り巡らされています。真面目に小型株なども含めて毎日毎日売り買いしては手数料が
かさんでしょうがないので、売買は出来る限り控え、独自のアルゴリズムで市場と値動きが似通った大型株を買うことで
値動きを近似してカバーしたりするそうな。配当落ちを防ぐために先物も利用しています。
細部はこの記事を参照してください。
関連記事:君はオルカン運用部隊の1日を知っているか。 | 節約速報
さて、その結果が上記の表となります。ベンチマークとしてはMSCIの方が騰落率は上回った模様。
まぁこれはしょうがない。逆転する年もあるでしょう。
問題は、同じベンチマークの中でも、成績が違うこと。特に楽天とPayPayにおいては、
同じFTSEを追従するなかでも0.8%もの差が出ています。
隠れコストの差や技巧の差によるトラッキングエラーでしょうか。
単年度でもこれだけ違うのだから、これが20年経つと結果は結構変わってきそう。
まぁ20年後どころか、1年後すらPayPayアセットマネジメント株式会社は存続していませんが。
という訳で、一言にオルカンとは言っても中身は異なりますので、中身を吟味して買うのもいいでしょう。
一番だめなのは何もしないこと。インフレに資産が殺されますからね。
まずは月数千円でもいいのでなんでもいいのでオルカンを積立設定をしてみて、
気が向いたら中身を精査してみましょう。
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