SANIPAKで環境に優しいゴミ袋ノクーが毎日100名、合計2500名に当たる。ゴミ袋が悪じゃない、ポイ捨てする人間が悪。~6/30。
サニパックが開発したnocooノクーは、従来のゴミ袋に比べ製造時と焼却時にCO2が削減できる、
環境のことを考えたゴミ袋です、とのこと。
ここで「環境に優しい」ではなく、「考えた」と表現されているのは、サプライチェーン全体を考えた
環境負荷の計測がしっかり出来ておらず、定量的に「環境負荷が低い、優しい」とは言いづらいからか?
と一瞬勘ぐりましたが、画像上で「環境に優しい」と表現されていますね。
さて、このゴミ袋が抽選で合計2500名に当たります。
製造時と焼却時に20%のCO2削減。
このゴミ袋、製造時と燃やすときには20%の二酸化炭素が削減されるそうですが、
設計や製造設備、流通を考えたときの環境負担はどうでしょうね。
そのぶんのコストは普通のゴミ袋よりどう考えても増えるでしょうし、それが価格に転嫁されるのが
普通ですが、普通のゴミ袋が1枚3円、このゴミ袋の市場価格が2-3倍としたら、
その分お金が動きまして、小売業者、卸売業者、流通業者、開発業者、下請け業者、資材業者、
原材料業者等に「普通のゴミ袋より多めの」お金が流れていき、各業者はそのお金で新たな
経済活動を行うわけですが、それは本当に環境に優しいのでしょうか。謎ですね。
そして全体のCO2排出量に対するレジ袋のCO2量ってどんなもんでしょうか。
コロナ禍影響で国際線の飛行機の就航が激減していますが、
飛行機の排気に比べると微々たるものでしょうね。
ちなみに、海洋プラスチック問題でレジ袋の割合は極めて低く、主たる要因は漁具と、
埋立地からの流出です。
レジ袋をいじめても何も解決しませんが、少なくとも人々の溜飲を下げることは出来ますし、
セクシーな二世議員が活動できる余地は生まれます。
ですが、何も解決しません。問題を先送りしているだけです。
海洋プラスチック問題を解決するには、主たる要因を踏まえた人間の経済活動を
変化させる必要がありますね。